第110話

窓の外から、子供達のはしゃぐ声が聞こえる



だけど、テレビの音すら無いこの部屋はとても静かで、

今、涼と二人だと言う事を改めて思うと、


心臓が高鳴っていた



一応、お見舞いのつもりで来たのに、


今の私は、

そんな事はどうでも

良くなっていた



それに、涼は元気そうだ



もしかしたら、無理をしているだけかもしれないが、

表情は明るいし、

顔色もいい



それに、きびきびと

体を動かしている



涼は大きな冷蔵庫に顔を突っ込み、

中から赤いアイスティーの缶を二つ取り出していた

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