第109話

涼の家に入り、

興味本位からキョロキョロと見回してしまう



「片付いてるね…」



私が玄関や台所を見て

そう言うと、


涼は小さく頷いた





「俺、超綺麗好きだから~」



涼は私を案内するように、私の前を歩く



そして、居間に足を踏み入れた





本当は、涼の家はもっと

散らかっているんじゃないか?

と思っていた



母親の居ない今、

涼は一人暮らしみたいな

ものだ



男の人って、その辺りがもっと雑だと思っていたが、

涼はそれには当て嵌まらないみたいだ



テレビの上等にも少しの埃も無くて、


隙が無い





「適当に座ってて。

お茶くらいしか出せない

けど。


あっ、そう言えば、

缶のアイスティー有った。

それでいいか?」



涼は明るい声でそう言うと、

私の方を見る





「うん。なんでもいいよ」



私はそう言うと、

畳の上に腰を下ろした

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