第111話

「涼、思っていたより、

結構元気そうだね?」



缶を持ってこちらに歩いて来る涼に、

私はそう尋ねた





「うん。仮病。風邪なんか引いてないよ。

たまには、学校サボりたくなっただけだよ」



涼は二つの缶をテーブルに置くと、

腰を下ろした



涼が座ったのは

私の横だったので、

体の体温が上がるくらいに、

ドキドキとしていた





「お前の方が体調悪そうだぞ?

なんか、顔赤いし。

熱あんじゃねーの?」



涼が私の顔を、

そっと覗き込む



少しだけお互いの肩と肩が触れ、

体がビクッとした

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