第5話
エレーニを下がらせる。
ウェイトレスが緊張した面持ちで頷いて
巻き込まれない場所まで後退。
気配を断ち姿を消す、ベルシモックを巨人に突進させる。
巨人は一瞬怪人から意識を割いて突如出てきた邪魔者を振り払おうとするが、
その前にシャドウの強化対物ライフル弾を頭部に食らう。
額に命中。巨人が体勢を崩すも直ぐに反撃に出ようとする。
姿を消しながら外骨格に覆われた触手から霊糸を射出。巨体を縛り上げると巨人が咆哮をあげ抵抗。
黒衣の怪人の両腕が発火。
激しく燃え盛る腕で巨人の太ももを掴むとその箇所が炭化し始める。
象のような巨体がぶるぶると震えだし、
激しくもがく。
巨人が炎を嫌がり自分の足もろとも口から強力な気弾を吐いて攻撃。
怪人が多少気弾を食らい飛び退く。
その隙にシャドウの口が大きく開き、筒から再度強化対物ライフル弾。発射と同時に口内から火花が散った。
俺は背後から万能斧から作成した
雲を割るかのような大絶叫。ビリビリと大気が振動。
霊糸による拘束が破られた!
背中から胸に大きな風穴が空いているのにも関わらず、巨人は20m以上跳躍して飛びのき転がりまわり、逃げ出した。
傀儡達と追走。
巨人の逃げ道にエレーニが待っていた。
脚を震わせながら巨人の斜め方向に出てくる。
「やめとけ!」
「喰らいな! このすっとこどっこい!」
エレーニがショットガンを巨人にお見舞いするが、
効かずにエレーニを無視して走り抜けていく。
早い!
シャドウが対物ライフル弾を巨人の腰と足に連射。
一瞬巨人がよろめいた所に触手で人ほどもある岩を投擲。命中。巨人は地面にもんどりうって倒れた。
ヤツが立ち上がろうと上を向いた時には
俺が霊気を込めた斧槍を全力で振り落とす所だった。
大きなヒト型の生き物の頭部が頂点から破壊され傷は首にまで達した。
千切れ落ちた頭部が転がっていき、農場近くの道路標識の近くで止まった。その巨体からシャワーのようにどす黒い血が噴き出していた。
街灯から少しだけズレた所にある首と
照らされた巨躯を見て
何かの区切りのような感情を感じた。
幻視====
ネフィリム 増援 ブロンドの女 共闘 怪獣
=====
脳裏に言葉や映像が、断片的に浮かんできた。
こいつ、複数いる?
このネフィリムと俺が昔戦っていたのか?
この怪獣と女は誰だ?
シンディとはまた別の仲間たち?
途端に頭がクールダウンするようにぼーっとした。
自然に考えるのを止めて意識を今に戻す。何だ?
ドクっと心臓が少し跳ねた。
胸を見ると体の中にあるANKHが明滅し始めていた。
俺の中にあるANKHが心臓のように脈打つ。
脳裏に文字なのか声なのかわからない情報が伝わる。
-----仙人 が 位階上昇 が レベ
仙人 → 霊仙 1
8つの世 起動 創
領主 → 盟主
ジョン・スミス
霊仙 レベル1
8つの世界
傀儡の王の半身 幻視 三略
隠形 霊仙の呼吸 霊質変化
宝具作成、傀儡開発、エレメントマスタリー
君主アビリティ
「仙桃の果樹園」 「仙人印の野菜畑」 「傀儡の街」
「自爆人形」 「生命の湧き水」 「治癒の温泉」
---------
位階 昇 人 → 霊仙
#軍師の心得取得
#仙花取得
スキル 軍師の心得
スキル 仙花 取得
8つの世界 が 仙花を
ホワイトロータスに昇華
8つの世界
軍師の心得
1の世界、3の世界5の世界6と8の世界から祝福。
―軍師の心得が「
スキル
「六韜」
・領土 *生産+
・領民 *結束率+
・特別職任命 *スロット2 (自勢力LMP総量で増減)
・武器防具 *作成、生産補正
・地形行軍デバフ軽減 *森林 山岳 谷 湖水
・訓練の作法 *幹部、兵士成長補正
―ホワイトロータス 白蓮
真に自立した精神の証明
染まることなく
周りを浄化し、白い蓮は成長を促す。
・回復仙術
周囲のマナを回復エネルギーに変質させる
・ バッドステータス耐性 大
効果範囲内にいる仲間にも適用
・痛みの悟り
痛みを受容したものに新たな機会を与える
痛みを受け取ったときあなたはもう勇気を支払っています。
支払われた勇気はあなたの道を切り開く。
---------
大きく成長した余韻を脳が感じる。
霊仙。
それに、六韜に白蓮…
身体感覚に意識を向ける。
今までの自分の霊気の質とはまるで違うレベルの
霊気が体内に循環していた。
周囲で物音。
暗闇の中、農場のフェンスの向こうの茂みで何かが動いた。
そちらをみると今しがた倒した巨人がいた。
いや、他にも同じような個体がいるのか。
少しだけ顔つきが違う、どうでもいいが。
黒衣の怪人が巨人に襲い掛かる。
巨人は素早く手を前方にむける
とそこから強力な衝撃波が放出されて怪人を吹き飛ばす。
怪人がもんどりうっている間に巨人は背を向けてこの場から逃げ出す。
ヤツの背にシャドウの連射散弾が命中するがダメージを無視して走りづづけている。
追いかけていく、がベルシモックが遅すぎる。
どうしても俺とシャドウに比べると足が遅い。
傀儡鳥を上空へと飛ばす。
「クソ、化け物をこちらから追い回すなんて想定はしてなかったな…」
ベルシモックを車でついてこさせながら俺とシャドウと傀儡鳥で追跡していく。
怪人は途中まで同じように巨人を追っていたが、突然どこかへと消えていった。
俺も肝心の巨人を早々に見失ってしまう。
「あ、やばい! エレーニは!?」
エレーニは何処へいった。
ベルシモックの視界を自分の視界と共有。
「……ああ、傀儡と車の中か。そうだったか、良かった…」
疲れているのか、緊張状態がちょっと続いていたか。
一度エレーニたちと合流しよう。
もしあの化け物にシンディが遭遇してしまったら……
気が焦る。
車に乗り込み傀儡鳥に索敵させる。
柵を破壊し広大な農場を見て回っていると、
ふと農場の家の近くにピンク色の鞄が落ちているのを傀儡鳥が発見。
車から出て拾い上げる。
見覚えのある鞄が農場にある一軒家の
目の前に落ちていた。
あの鞄だった。
店にあった、シンディの鞄……
すぐ目の前にある農場の家屋には
明かりがついている…
くたびれた家の2階の窓からは
裸電球とマネキンが見えていた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます