第13話。幕間、混濁の魔導士

『ミー』

「ねえ、まってよ」


「ひとりきりはヤだよ」


「もう少し、もう少し」


「たどり着けるまで、もう少しだけ、まってよ」


「代償は、支払うから」


「願わせて」


「【白でも黒でもない想いを知ってる?

 それは、水晶のように透き通った、とうめい

 である、煌めき。さあ、凡人の殻を破ろう。

 超人がらんどうのからだ】」


******


『?????』

ミーは、白魔導士と同時に、黒魔導士だ。

名づけるとすれば、混濁の魔導士。

そのことを、今は誰も知らない。

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