第11章:運命の交錯
特別な配信
るるちが企画した「思い出を振り返る特別回」は、節目となる重要な配信だった。窓の外には白い息が立ち昇り、薄い雪が静かに舞い降りる中、彼女は配信の準備を進めていた。
「今日は絶対成功させたいな……。」
金髪のツインテールを整え、フード付きのカジュアルなジャケットを羽織った彼女は、マイクとカメラの確認を済ませた。やがて配信が始まると、彼女は画面越しに明るい笑顔を見せた。
「みなさん、こんばんは!今日はこれまでの配信を振り返りながら、みんなとの思い出を共有したいと思います!」
チャット欄には次々と応援コメントや思い出話が流れていく。
「最初の配信からずっと見てるよ!」 「これからも頑張って!」
その中に「キリシマン」の名前も見つかった。
「どんな形でも、ずっと応援してます。」
そのコメントに、彼女は小さく微笑んだ。
「ありがとう。みんながいてくれたから、ここまで続けられました。」
配信は順調に進み、彼女は過去の配信を振り返りながら、少しずつ新しい目標について語り始めた。
「これからも、みんなと楽しい時間を作れるように頑張ります!今度はもっとみんなが参加できる企画も考えてるので、楽しみにしててくださいね。」
晴人の協力
配信後、彼女は晴人に連絡を取った。
「霧島さん、今日の配信、どうでしたか?」
「すごく良かったですよ。甘坂さんらしい温かい配信でした。」
「本当に?ありがとう!」
少し考え込んだ後、彼女は言った。
「実は、次の企画で霧島さんにお願いしたいことがあって……。」
「何ですか?」
「配信の中で使う素材を作るのを手伝ってほしいんです。例えば、イラストとか、ちょっとしたゲームの要素とか……。」
晴人は驚きつつも、嬉しそうに頷いた。
「それなら喜んで。俺にできることなら何でも手伝いますよ。」
「やった!ありがとう、霧島さん!」
二人三脚の準備
彼女と晴人は次の企画に向けて準備を進めていった。薄暗くなった夕方、二人は彼女の部屋でパソコンに向かいながらアイデアを出し合っていた。
「ここはどう思いますか?」
「もっとシンプルな方が分かりやすいかもしれませんね。」
デスクにはカップに入った温かいココアが置かれ、るるちはスプーンでゆっくりとかき混ぜながらアイデアをメモしていた。
二人のやり取りはスムーズで、晴人は彼女の情熱に引き込まれながら、自分も全力を尽くしていた。
「霧島さん、やっぱり頼りになりますね!」
「そう言ってもらえると嬉しいです。でも、甘坂さんのアイデアがあるからこそ、いいものが作れるんですよ。」
そんな中、二人の距離はさらに縮まっていった。
配信当日
ついに新企画の配信当日がやってきた。彼女は少し緊張した様子で晴人に言った。
「霧島さん、本当にありがとう。今日の配信、絶対成功させます。」
「大丈夫ですよ。甘坂さんならきっと上手くいきます。」
配信が始まり、視聴者たちの反応は予想以上に良かった。
「すごい!今回の企画、めっちゃ楽しい!」
「ありがとう!またこういうのやってほしい!」
チャット欄には喜びのコメントがあふれ、彼女は心から安心した表情を見せた。
「みんな、ありがとう!これからも一緒に楽しんでいきましょう!」
新たな一歩
配信後、彼女は晴人に言った。
「霧島さん、本当にありがとう。あなたがいなかったら、ここまで来られなかった。」
晴人は少し照れくさそうに笑った。
「俺も甘坂さんのおかげで、自分に自信が持てるようになりました。」
二人は互いの存在の大切さを改めて感じながら、日々を過ごした。
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