第12話 睡魔


次の日、体調は良くなったが、南さんのご厚意もあり、休む事になった。



元々、休ませる気でいたらしい。

疲れが一気にのか、睡魔に襲われた私は、思うままに目を閉じた。



ブーッブーッと携帯の震えで目が覚める。

窓の外を見れば、すっかり暗くなっていた。状況がうまく把握できない中、携帯を手に取る。



「本田ちゃん?休暇中にごめんね。体調は、どう?」


電話は、南さんからだった。



「大丈夫です。ゆっくり休む事ができました。ありがとうございます。」



「いえいえ。それなら良かった。明日からまたよろしくね。」



「はい!こちらこそ宜しくお願いします。」



電話を終え、ゴロンとベッドに転がる。



「流石に寝過ぎた…」



「そういえば…もうすぐ中野さんの誕生日だ」



何をする訳でもないのに。もう彼を祝うのは私の役目じゃないのに。そう思いながら、1日が過ぎていった。



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