過去の神崎

「あぁ。そうだ、いいことを教えてやろう」


「ここは未来の地球なんだ」


「え....?」


未来の地球?


これが?


嘘だ。


未来なんて見れるはず無いのに..。


「あ、そういえば俺の名前は黒井 蓮」


なんだかすごく人間の名前みたい..。


「君は?」


「私は神崎 未唯です」


「神崎か。前も居たな。確か名前は──」


前も居た?


どういうこと?


その瞬間、


バチンという音と共に意識が途切れた。




目を開けると私は本堂の外に立っていた。


「あ、おかえり〜!」


「どうだった?!」


ワクワクしながら聞いてくる結衣。


それよりもさっきの話の続き、気になる...。


「私はね〜昔の記憶を見た!」


「..そうなんだ」


「あ、海だ!」


そう言って指差す結衣の見ている先には


慧さんと海さんが一緒に歩いてる姿があった。


「未唯、夢神社行ったのか?」


「うん」


「後で聞かせろ」


「分かった」


「じゃあ海、もう行くな」


「うん。バイバイ」


「じゃね〜!!」


結衣が大きく手を振っているのを見た私は


小さく手を振り返した。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る