真実を急ぐ

「未唯、早速だが夢神社で何を見た?」


「何も見てません」


「何も見てないだと?」


「どういうことだ?」


急に慧さん歩いている足が止まった。


「真っ白で何も無かった」


「他には?」


他...?


確か黒井 蓮っていう名前の黒猫が...。


「黒猫を見た」


「黒猫?」


「なんか言ってたか?」


「その黒猫の名前は黒井 蓮って言ってた」


「それ本当か?」


急に慧さんの顔が険しくなった気がした。


「え...うん...」


「最悪だ...」


最悪?


何が?


「未唯、次の神社に急ぐぞ」


「ぇ..?え?」


「次は『冬樹水神社』だ」


「ぇ..?..うん...、?」

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