釣果
「これで12・・・か。丸一日頑張って・・・これか・・・・・・」
タカシはランダム釣り竿のヒットは本当に一定時間である事を体内時計で判明した。
その結果、一日中釣れた後1時間半睡眠を繰り返して24時間の釣果を得ることが出来ていた。
ただ、ランダム釣り竿・・・・・・前世で言う闇鍋ガチャである。
良いところは何が釣れたのか詳しくではないが、ステータス画面みたいな説明付きである点だった。
釣り人の給料は完全歩合制
釣果の内容によって手に入るマネーも変わっていた。
高価な物やレアな物ほど、手に入るマネーも多くなっていた。
釣果 マネー
一回目
高級毛皮の手袋(右手)500マネー
いや、片手だけの手袋を釣れても仕方がない上に明らかに海で使う仕様ではない。
せめて、作業用の軍手的な手袋にして欲しかった。
てか、高級毛皮なのに片手の手袋のせいか、釣果マネーも低かった。
二回目
血塗れの靴(右足付き)5マネー
猟奇殺人でも起きたんか?!!
ビビったよ!釣り針に足が刺さって釣り上がって来た時はよ!!!
・・・・・・素足だった為、右足を丁寧に靴から脱がした後、右足は海に投げた。
靴紐を解いてイカダの端に括り付けて血を自然に抜いている。
・・・・・・・よく5マネーでも値段がついたな。と思っていた。
多分、釣果マネーの最低額が5マネーである可能性があった。
三回目
ノート(羽ペンインク瓶付き)2,000マネー
地味に嬉しいメモ出来るノートが手に入っていた。
濡れていないから防水性を期待したが、濡れたらダメな釣果は濡れないようになっているらしい。
釣り針から外した瞬間から濡れるようになっていた。
羽ペンとインクが付いているのも嬉しく、この一日の釣果で一番の当たりでもある。
此処から釣果、その釣果マネーをメモを開始出来た。
四回目
甘い食用果実 100マネー
普通に美味しい果物が一つ釣れていた。
見た目は青リンゴに似ているが、食感はバナナ似の水々しい梨似の味だった。
五回目
石 100マネー
なんか10キロくらいの70センチの石が釣れた。
重さも釣り針から外すまで一定の重さである事が分かった。
此処までどれも軽いものだった為、判明する事がなかった。
段ボールの横に置いて、少しでも波で流されないように置いた。
本当に転覆しないイカダの様で重さで傾くなんて事はなかった。
六回目
魔石(小石サイズ)1,000マネー
魔石というよく分からない小石サイズの宝石が釣れた。
魔石が何なのか分からない上に、調べたらショップには魔石鑑定本というよく分からない本があったが、10,000マネーと高かった。
本は他より高い。
一番安いポイント・ネモ生息図鑑でも5000マネーしていた。
七回目
壊れた魔動車のタイヤ 10,000マネー
ガチでいらないゴミが釣れた。
魔法のファンタジー世界で現代風のリアルな海洋ゴミが釣り上がって、ある意味、僅かな自分の中にあった夢やゲームをしている感覚が綺麗に消え去っていた。
壊れている上に壊れてなくても、こんなイカダの上では無意味過ぎるパンクしているタイヤなのに10,000と高額釣果マネーで、そこは美味かった。
八回目
枝 5マネー
ガチの枝、何の変哲のない枝である。
しかも、何にも漂流しているみたいに芯まで濡れている感じがしていた。
5マネーから他の魔石や石とか違って、この世界でもなんの変哲のない枝である事が分かった。
九回目
古代の木彫り 100,000マネー
馬鹿高価な品が釣れた。
タコに似ているが牙や触手の数、精巧な木彫りだから分かるこのモデルとなっている生物が異質だという雰囲気が何か神を象っているのでないかと連想するのは簡単だった。
古代って書いてあるのに濡れてはいるが、朽ちている感じは一切していなかった。
取り敢えず、前世から人並みには信心深くあったので、手に入れた釣果マネーでタオルを買って拭いた後、水などを買って手に入れた段ボールを使って簡易すぎる祭壇に飾った。
信仰心とかはないが、こんな凄い作品を野晒しで置いていたり、段ボールにしまっておくのは勿体なさすぎると見窄らしいが、祭壇を作ったのもあるが、この木彫りの釣果マネーで基礎魔力運用書も、ランダム釣り竿以外の釣り竿と餌が買える余裕が出来たお礼も兼ねていた。
タカシはこれを指針にするのも良いかと思っている。
この木彫りを飾る祭壇を豪華になっていく=祭壇にマネーを使えるほど自分の生活水準が上がって来ていると判断出来るからだ。
十回目
古代の蜂蜜 10,000マネー
古代シリーズである。
蜂蜜が腐らない事は知っていたので、迷う事なく食べたが、香りなどが無くなっていて食べれるだけという話だった気がするのに、この500mlくらいの瓶に入っていた蜂蜜は香りも、味も最高な蜂蜜だった。
前世のハチミツが霞む程の強烈なハチミツについ、ショップでパンケーキ(5000マネー)を買って蜂蜜をかけて食べていた。
・・・でも、後悔はない。
もの凄い幸福に包まれる程の多幸感に腹が満たされたのだから。
十一回目
枝 5マネー
2本目の枝。以上!
十二回目
進化の玉(未鑑定品) 10,000マネー
最後に釣れたのはよく分からない物だった。
「・・・・・・綺麗な宝石みたいな感じだし、祭壇に飾っておくか・・・小さいけど、魔石も対に置いておこう。」
段ボール祭壇の端に穴を開けてカポッと玉と魔石を置いて、よりよく分からない祭壇と化していた。
「枝2本・・・・・・もしかして、10,000マネー以上な物が四つも釣れたのは運が良い方か?」
この後、枝と小石しか釣れない一日を過ごして本当に初回の一日が運が良いというのだと理解した。
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