摘み食い

ナナシノ

自分自身が歪む瞬間がある。

其れはいつも唐突で、その度に自分が酷く醜い心の持ち主だと自覚する。

心の有り様は変えられない、醜いと自覚したところで変わることができない。一度その醜悪を自覚すると、自分自身の形さえも不明瞭になって、何故こうも醜いのにまだ生きていられるのだと苦しさすらも覚える。

美しく生まれたのならば美しいまま死にたかった。私はそうなれなかった。

醜い私はどの様に生きてどのように死ぬべきなんだろうか。

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摘み食い ナナシノ @name_less09

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