エピローグ

「ねぇ、一緒に行かないのー?」


 キャリナがボクを誘う。ボクはこれからいろんな魔術を覚えて誰かの力になりたいという目標が出来たけども…。


「キャリナー俺たちが乗る船が違うからどう足掻いても無理だろ」


 シェインは乗船チケットをひらひらさせて乗る船を待っている。


「えっと、短い間だったけど、お世話になりました!」


 ボクは2人にお辞儀をする。


「寂しいよぉ…」


 キャリナは駄々を捏ねそうな顔をしている一方で


「俺もいい経験を味わえて良かったぜ。それに、最初に会った時よりもいい顔してるぜ!」


 とシェインはサムズアップをしてくれた。ボクが前向きになれやんだなと嬉しく思う。


「さて、ボクはそろそろ船に乗らなきゃ!」


 荷物を担いで船に乗る。以前船に乗ったのは施設に連れて来られた時だ。あの時とは気持ちが全然違う。


 ボッボーッ!


 船の出航合図だ。ボクはシェインとキャリナに最後の挨拶にと手を振る!


「元気にやってけよー!」

「何かあったら手紙でもいいからちょーだい!!」

「2人ともー本当にありがとうーまたねー!」

「またねー!」

「またなー!」



 これから先は過去に引き摺っていた頃と違って知らない世界を旅することになる。ノッペさんは心配性だけどボクのためになる言ってあっさり許してくれた。セイカおばさんにはたっぷりの薬品をくれた…いいのかなぁ…。

 これからの目標は各町で依頼を受けながら魔術の勉強、頼りになる仲間を見つけること、そして……元暮らしてた町に一度行ってみること…これだけはまだハードルは高いけど、以前よりはマシ!ボクは成長しているんだって自分で褒めなきゃね!





「新しい冒険で元気に誇りを持って成長するよ!」

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君の声は希望の息吹 きいろいの @kiiroino

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