第2話

ブー、ブリブリ、ブー・・ブー、ブリブリ、ブー・・


スミレ「のこちゃん、こんなときに屁をこかないの!」


のこ 「スミレちゃん、失礼ね。私、こいてませんわ」


ハナス「スミレちゃん、のこちゃん。私のスマホの着信音よ。こんな大変なときに、誰から電話なの?・・・あっ、おちゃまさんだわ」


おちゃま「しもしも、ハナスちゃん? はちにんこ」


ハナス「はい。ハナスです」


おちゃま「カクヨム編集部からの試験の連絡は届いたかしら?」


ハナス「・・・」


スミレが電話に割って入る。


スミレ「おちゃまさん! おちゃまさんって、カクヨム編集部のスパイだったんですね!」


おちゃま「オホホホホ。それには答えないでおきましょう。・・・しかし、スミレちゃん、そんなことを詮索している時間はないんじゃないの? 午後6時までに10万字の新作を書かないと・・・あななたちは、カクヨムから消されるのよ。オホホホホ」


のこ 「おちゃまさん。かごのぼっち様とアホバカ永嶋良一は、カクヨムの作家として不適格と判定されて・・・それで、カクヨムから消されたんですか?」


おちゃま「その二人はね、編集部の審査を受けて・・・かごのぼっち様は、適格だと判定されてね、もう、カクヨムに復活しているわ」


ハナス「で、では、もう一人の・・・永嶋良一はどうなったんですか?」


おちゃま「永嶋良一はね、書いてる作品があまりにオゲヒン、オゲレツなので・・・不適格者と判定されて、今日の午後6時になったら、カクヨムから消されることに決まったわ」


スミレ「どへええええ。で、アホバカ永嶋良一は、今どうなってるんですか?」


おちゃま「あいつはね、午後6時までは謹慎ということになって・・・今は遠いところに監禁されているわ。あななたち、アイツのことは、これ以上あまり詮索しない方がいいわよ。どひゃははははは」


のこ 「遠いところですってぇ・・・こりゃ、ビックらこいた、屁をこいた、ブゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!」


おちゃま「おやおや、のこちゃん。屁をこいてるときではありませんよ。オホホホホホホ」


ハナス「そうだ。私たち、急いで新作を書かなくっちゃ!」


スミレ「おちゃまさん、ひどいわよ! 私たちに、こんな試験を受けさせるなんて」


のこ 「そうですわ・・・こりゃ、ビックらこいた、屁をこいた、ブゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!」


おちゃま「オホホホホ。でもね、私が電話したのは・・・あなたたちを助けるためなんですよ」


ハナス「私たちを助けるですって?」


おちゃま「そうですよ。午後6時っていったら、あと3時間よね。3時間で、10万字の小説を書く方法を・・・内緒で、教えてあげるわ」


スミレ「えっ、おちゃまさん。そんな方法があんの?」


のこ 「こりゃ、ビックらこいた、屁をこいた、ブゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!」


おちゃま「私があなたたちに、これを教えたことは、カクヨム編集部には絶対に内緒よ・・・その方法というのはね、消されることに決まったアホバカ永嶋良一がアホバカ・オゲヒン小説の中に書いているのよ。これ以上は、私の口からは言えないわ。じゃあ、がんばってね・・・」


ハナス「電話、切れちゃった・・・」


     (つづく)

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る