第3話 りるる と クリスマスパーティー

「これを着て行きなさい」


そう言って、可愛らしい朱色のドレスであった。

それは、パーティードレス程の派手さは無く、又、地味でも無く、丁度 りるる 位の歳の娘に合う感じのドレスであった。


「……叔母さん、これ、ひょっとして」


そう、それは叔母の古着でも、他の誰かが袖を通した事のある物では無い。


叔母が、りるる の為に態々、用意してくれていた真新しいドレスであった。


それに気が付いた時に りるる は感極まり、その瞳を潤ませていた。


叔母は りるる にそれに笑顔で答えると


「りるる、今の貴女は私の娘なんだから、いいのよ」


と、優しく返した。

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メイド学校のりるる くりすますとくべつへん みけねこ @piyonkite

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