第10話

龍side



「何かわかったか。」



「いーや、全く。それよりあの子、ほんとにここに置いとくつもりなの?」



「まぁ…帰る場所もねぇって言ってるしな。」



「そうだけどさぁ…。」



あの女…改め蓮花を寝かせてから、数時間後。



光(俺の側近であり、蓮花が飛び出してきた時も車を運転していた。)を家に呼び出した。



蓮花から聞いた話を元に、追い出されたという施設を調べさせていたのだ。



「いっそ、殺しちゃえば良くね?あの子もそのことを望んでるみたいだしさ。」



「簡単に言うなよ。」



「だって、俺らの本業はそう、みたいなところあるだろ。」



「………。」



「まぁいいや。お前が情を抱いてるとこ久々に見たし。」



「……あ?」



「何かしらの感情を持ってるからあの子をここに置いてるんだろ、気がついてないかもしれないけどさ。」



「……そう、なのかもな。」



「何年お前の側近やってると思ってんだよ。大体のことは分かってるつもり。だから、別に咎める気は無いんだよ。」



「あぁ。」



「ただ、確認しておきたかっただけだよ。」

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