第7話 癖の癖が強い

「なんでお前らが

 普通に俺ん家で晩飯食べてんだよ!」

椅子に座っていた幸村が叫ぶように言う。


「だって〜

 かおるんが食べていきなって言うんだもん〜」

安定のギャルすぎる美咲が言う。


「ちょ、母さんマジ頼むって…

 っていうか、人の母親をあだ名で呼ぶのやめろ」

幸村は冷静に言う。


「はいはい〜

 イチャイチャはそこまで〜

 ご飯できましたよ〜」

「イチャイチャなんかしてねえよ!」

幸村が母に対して怒る。


「あれ〜いつもあんなに甘えたがりなのにね?

 どうしたのかな?今日は(笑)

 もしかして反抗期?(笑)」

(まじでこのクソババアは潰す)

幸村は母に対して、殺意を全力でぶつける。


「めっさ美味しそう〜!

 ハンバーグとかうち、めっさ好きやねん!」

桃華が興奮したように言った。


「あのー桃華さん。

 あなたそんなキャラじゃないでしょ。

 しっかり設定は守ってください。」

「あ、あら私ったら

 興奮したら関西弁が前回になってしまう癖が…」

(癖の癖が強いな…)

桃華の癖の強さに驚く幸村だった。


「いただきまーす!」

4人が仲良く、言った。


食べている最中に

「そう言っとけば、ゆきむらくん知ってますか?」

玲奈が深刻そうな顔で言う。


「な、なにが?(なんかおれしたかな…)」

幸村は唾を飲む。


「私たちの隣のクラスに

 モデルさんがいるらしいのです…」

玲奈はそういった。


「そう言うことか…

 そのモデルさんは可愛いのか…?」

(なんで桃華はこんなにノリ気なん?!)


「その人知ってる〜!

 天ヶ瀬…朱里あまがせ あかりちゃんだっけ?

 その子まじ可愛いよね!」

さすがギャルの美咲。なんでも知ってる。


「どんな子なんですか?」

桃華が美咲に聞くと、


「マジうざいほどの美貌の割に

 人に対する対応が冷たくて、肌の白さと相まって、

 アイスエイジと呼ばれてるわ…」

(なにそのヒエヒエした果実食べてそうな名前?!)

幸村は心の中でツッコむのが趣味のようだ。


「でも、そんな子より

 私たちだけを見てくださいね…?

 って言うか、見ないでください!」

玲奈がそう言う。


「まて、思い出した。

 玲奈、お前…

 彼女でもないのに彼女って言ったよな…」

幸村が落ち着いて言う。


「はいはい、楽しく食べないと捨てるわよ?」

(うっ… 母さん怖ぇ…)

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