第9話 問題発生
僕は、少し問題が起きた。近くに、ボスが倒されたダンジョンが探索者ギルドによって閉鎖されてしまった。
魔物が居なく、安心して魔石を掘り出せる。それに、人が居ないのでダンジョンに出る時に服を着ていない人間の姿に戻っても大丈夫だった。
閉鎖される事は分かっていた。だから、ボスが倒された場所を探してはいたのだが、ボスが倒される事は滅多にない。それに、倒されたとしても場所が遠かったりと行けない。
「ん〜」
別に、ボスがいる場所で探索しても良いが、服の問題が解決できないと僕はダンジョンの中にはいる事が出来ない。
前に運ばれた、病院にダンジョン適応症のカウンセリングや身体検査を受けにもう一度行く事になっているので病院の先生にでも相談する事にした。
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「あの....どうすれば良いでしょうか?」
「まあ、とりあえず。身体には何の問題も見つから無かったので大丈夫ですね。そっrで、どうすれば良いかって言われてもな〜難しいですな〜」
「やっぱり....」
僕は、ダンジョンでの問題を解決する方法がないと思い落ち込んだ。
「うん〜犬の姿になると服が脱げてしまう。それだと、ダンジョンの外に出ると裸になる問題はどうにもならなですね。それに、ダンジョン適応症で完全に犬の姿になってしまう症例はないから対応は出来ない。だけど、一つだけ手が無いわけではないよ。」
「何ですか!!」
少し、希望がある事を知り身を乗り出し食い気味に聞いた。
「それは、魔石を使うんだよ」
「何で?」
「それは、ダンジョン適応症を起こす原因と言われているのがダンジョンの中にある魔素。その魔素が結晶になって出来たのが魔石って言う説があるだよ。だから、魔石を持っていたら犬の状態で家に帰れば問題が解決って事だよ」
「なるほど....だけど、魔石に触れても僕は犬の姿になったりしませんでしたよ?」
僕は、先生の話を少し疑っていた。
「だから、魔石を加工するんだよ。数年前にダンジョン適応症の子がダンジョンを出ても元の姿に戻らないって病院にしに来た子が居たんだけど、原因が魔石のアクセサリーだったんだよ」
なるほど、魔石を加工した魔石を身につけてたら変身した状態で外に出る事例があったのか....だったら、犬の姿を保ちながら家に帰る事が出来れば服の心配はいらなくなる。
そうすれば、ダンジョンから家に帰る時に着替える必要はなくなりボスが倒されて無いダンジョンにも挑戦する事が出来るのか。
「まあ、その魔石は保管してあったが経年劣化で壊れてしまって手元には無いが、初めてのことだったから原因の魔石は写真に撮ってあるから参考にして作ってみたら良いと思うよ。確か、魔石の加工とか前の職場でやっていたらしいからね」
「あ、ありがとうございます」
先生に数枚の写真を貰い家に帰って、家にある魔石で早速加工しようと思う。
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