第4話

そんなある日、


私が縁側で外の音を聞いていると


縁側の風鈴と何かの音が合わさったような


気がした。


耳を澄まして聞いてみると音の正体は


誰かが鳴らした自転車のベルの音だった。


早速、私も家にあった自転車のベルを


鳴らしてみたが、なんだか違う。


あの時、誰か分からない人が


鳴らしたベルの音が上手く風鈴の音と


合わさってハーモニーを奏でるように


なっていたことに気づいた。


なんで早く気づかなかったのだろうか。


また明日もあの子は自転車のベルを


鳴らしながら、


家の近くを走ってくれるだろうか。


もし走ってくれなかったら、


あの音は聞けない。


明日、あの音が聞こえたら


真っ先にその人の方に向かおう。


そう思った。

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