MW WW6編 ナノ視点 第五話 反転

姦淫「残念じゃったのう…其方が倒した思ったのは、童の羽から作った分身じゃ…」

破壊「そんなことよりーボクの演技完璧だったでしょ!うんうん!やっぱり陛下の感情から作られたボクたちなら、人の感情を再現するなんて、お茶の子さいさいってやつだね!」

ナノ「こんな……こんな…終わりが…」

破壊「安心して、提督さん!アナタは負けちゃったけど、これから蹂躙されるマギス郷を見る必要は無いの!じゃあ、最後はボクたち3人でトドメを刺しちゃおう!」

姦淫「うむ、なんとも呆気ない幕引きじゃ…こんなことなら、童は双華との戦いをしたかったのう」

破壊「いくよー!賛歌共鳴!」

姦淫「貪れ、抱擁の翼」

沈黙「掻き消せ、轟」

三体の攻撃が終わり煙幕が晴れていく。しかしそこにナノの姿は無かった。

破壊「あーあ、死体すら残らなかったねーあの娘顔だけは結構可愛かったから、剥製にでもしたかったんだけどー」

姦淫「ふ、当然じゃ…童の姦淫の権能を込めた羽は…触れたあらゆる物質を、粒子すら残さず喰らい尽くす…」

破壊「それじゃあ!陛下のご命令通り、マギス郷を蹂躙しよう!」

???「破式・紫闥誘鎌」

沈黙「………」

破壊「え」

突如として現れた、鎌の形をした黒い光が沈黙を貫いた。沈黙は一撃で魂を刈り取られ、力無く地上へと落ちる。目の前で起きた現象を理解する間もなく、次の攻撃が叩き込まれる。

???「三の章・聖獣」

姦淫「馬鹿…な…」

白い光が姦淫を貫くと、彼女は魂が抜かれたように事切れ、地上へと真っ逆さまに落下していった。

破壊「暴いて!白の章!」

白い偶像が周囲に特殊な光を放ち、ようやく見えない敵を捉えた。

破壊「キミは…どうして……!!」

ナノ「さっきとはまるで真逆の状況じゃないか、アイドルさん。君たちが倒したと思っていたのは、私が幻覚で見せた偽りの私さ。」

破壊「幻覚!そんな技を使う隙など与えなかったはず!」

ナノ「隙ならあったとも。今落っこちていったお仲間が、ご丁寧に視界の妨害をしてくれたからね。あれだけの羽が飛び交っていた空なら、三本ほど特殊な矢を放っても気付かれなかったのさ。」

破壊は脳内で、その瞬間を振り返る

破壊(あの時か……「ムダだよー!そんな細い矢を何発打とうとも、これだけの羽を消せはしない!」一度風を起こして羽を拡散させたのも、視界が封じられる範囲を広げるため…)

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