オジさんの純愛記
テツ21やん
第1話 プロローグ?
最近毎日連絡を取り合っている女性がいる…
毎朝の「おはよう」って挨拶で
今日も一日頑張れると思える。
毎日の何気ないやり取りが心地よく、そろそろ半年が程過ぎた。
その間、ドライブに行ったり
食事をしたり、花火大会を観に行ったり…
そして先日、夕食を共にしてその後クリスマスイルミネーションを観に行った時
彼女の方から腕を組んで来た。
その日はとても寒く、仕事終わりの彼女は少し薄着で
アルコールが入っていたのもあってか
「寒いねぇ〜」と言いながら俺の腕に組みついてきた。
平静を装い、何食わぬ顔で「この間迄暖かかったのにね」と返す。
その先の会話は何も頭の中に入って来ない。
そう、実は俺
かなりの奥手なのだ。
半年もの間、手を握る事すら出来なかった。
自覚はあるし、どーにかしなきゃなとも思っている。
しかし、50年以上生きて来て
今更どーにか出来る物でもなく…
中神 竜也 55歳
普通体型の極々普通のオジさん…
妻を病気で亡くして6年目、子供も成長し親離れが始まり
自分1人で過ごす事も増え、気楽でもあり淋しくもあり…
この先ずっと1人で過ごすには、まだまだ人生は長そうだし
色んな事に踏ん切りも着き、マッチングアプリを初めてみた。
そして彼女と知り合えた。
彼女は4才年下の小柄な人で、離婚歴のある自営業の自立した女性。
普段はほんわかした雰囲気の、穏やかに話しをする人だが、
仕事中は流石はプロ、顔つきも変わり雰囲気も変わる。
そんな彼女のギャップにやられ、
この人と、この先ずっと一緒に笑って過ごせたら幸せだろうと思った。
大事に育んでいきたいと言う想いもあって、奥手に拍車がかかり
半年もの間、手を握る事すら出来なかった。
良い年したオッサンが、何やってんだと自分でもそー思う。
いや、オッサンだからこそ臆してしまい踏み出せずにいたりする。
そして、イルミネーションを観に行った夜の事。
意気地なしの俺に、剛を煮やしたのか彼女の行動…
嬉しかった。同時に情けなくもあった。
自分の不甲斐なさに苛立ちもあった。
でも、横で幸せそうな彼女を見ていると、自分も幸せを感じた。
順調に育んでいけていると思っていた…
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オジさんの純愛記 テツ21やん @tetsu21yan
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