第7話
彩は朝が強い方ではない、
放っておけば昼まで寝ている。
それが夜明けとともに目が自然に覚めた、
まだ早いので もう少し寝ようとしたが、
気持ちが高ぶってとても 寝る気にはならない。
隣で寝ている夫の方を見ると、
まだ寝ているようなので、
そっと起きて階段をおり下の居間へ行く。
それから隣のキッチンに行って、
夫が目を覚まさないように出来るだけ
音を立てないようにして、朝食の用意を始めた。
休みの朝は何時もトーストにコーヒー だ。
別にそれほど空腹な訳では無いが、
何かしていないと落ち着かない。
早く時間が経た ないかなと、
時計を見るがまだ6時にもなっていない。
トーストを焼いている間に、
コー ヒーメーカーでコーヒーを作る。
焼けたトーストを皿の上に載せバターを塗る。
そうこうしているうちに 夫の通雄が目を覚まして
下にやって来た。
お互いに朝の挨拶 をして二人で食事を始めた。
いつもよりゆっくり食べているが、
時間はなかなか過ぎてくれない。
もう直ぐにでもペットショップに
行って小犬を連れてきたいところだ。
しかし、店が開店するのは10時だ。
それまでまだ大分時間がある。
いつもならテレビでも見ながらのんびりしていると、
すぐに時間など経ってしまって、
あっという間に一日が過ぎてしまうのに、
待ち遠しくて時間の経つのが、実に遅い。
通雄もやはり時間が気になるようで、
時計ばかり見ている。
「テレビでも見る か」と言いながらテレビを点ける。
朝のニュース番組をやっているが、
二人とも全くの上の空で テレビの番組など全然見ていない。
食事が済むと二人はゆっくりと 着替えをして
出かける用意をする。 二人ともそわそわして
早く出かけたいと 思っているが、それをお互いに、
知られまいとして わざとゆっくりと支度をしている。
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