毒親、離散家族、同姓同名
今の時代『毒親』という言葉をよく耳にします
ドラマやコミックなどに描かれていて、まさにその『毒親』というものが自分の父親だったのだと気付いたのはつい最近
股関節の手術は数回に及び施され、骨や神経の成長に合わせて、股関節の開閉度を改善する手術を受けました
なので、保育園の年長になる頃までの写真が1枚もありません
入退院を繰り返していた、というのもありますが、24時間股関節から足首にかけて、バネやゴムが張り巡らされている強制歩行器具のようなものか、スポッと下半身が機械に入れられた状態で座る器具に装着されているか
どちらも骨の強度と神経や筋肉を鍛えるためのもので、足首に1キロくらいの重りを付けられて、毎日それを引きずって歩かされていました
そんな状態の子供の写真を撮るのが忍びなかったのでしょうね
私だけ、アルバムがありませんでした
6歳を迎えた頃、なんとか真っすぐ『歩く』ことが出来るようになり、姉と弟が通う保育園に通えるようになりました
それ以前も籍はあったのですが、入退院を繰り返していたので、元気に通うにはほど遠かったです
私が小学校に上がって数年が経った頃、父が家に帰らなくなりました
仕事が忙しいのかと思っていたら、ある日、母がこう言ったんです
『お母さんと一緒に来るか、この家でお爺ちゃんとお婆ちゃんと一緒に住むか、どっちにする?』と
言っていることは分かるのですが、言っている意味が分からなかったです
母はパートで働いたお金をコツコツ貯めて、家を出る計画をしていました
住んでいた自宅は、父の実家です
なので、離婚するなら母が家を出なければならなかったのですよ
友達と別れることも、住み慣れた土地を離れることにも踏ん切りがつかず、姉と弟と話し合い、家に残る決断をしました
これが私が小学校6年生の時です
ここに至るまで、何度となく話し合いましたが、父親が愛人と、そしてその愛人との子たちと一緒に住んでいる家に母親と乗り込んだこともあります
母は泣きながら、『もうたくさん』というのが口癖になっていました
精神が極限状態の母を自由にしてあげたかったです(これ本音)
もちろん、母親についていくことも考えました
ですが、女手一つで成長期の子供3人抱えて生きていくのは地獄です
私たち姉弟には祖父母がいます
なので、母に人生をリセットさせてあげよう、という決断をしました
(当時母は34歳だったのです、まだ若いじゃないですか)
その5年後くらいに、私のバイト先に母が来たことがあります
スーパーのレジ打ちをしていたのですが、買い物客に混ざり込んで、遠くから何度も手を振る母を見ました
今は再婚し、新しい家族がいるそうです(幸せになってくれて本当によかった)
一方、自宅を出て、愛人とその子供と生活していた父が、愛人とその子供を連れて自宅にやって来ました
これ、母が家を出て、1週間後です
そして、父親がこう私たち姉弟に言いました
『今日からこの家で一緒に住む家族だから』と
ありえーん!母が出ていって1週間、まだ心の整理もつかない状態なのに、ラブラブモードの父とその愛人家族(子供二人)がいきなり家に押しかけて来たのです!
ここまでなら、まだドラマや小説なんかでありそうな展開でしょう
当時12歳でしたが、周りにも離婚している家族はいたので、それほど悲観したりしませんでした
たぶん、数年かけて話し合いをしたから、心の準備ができていたのでしょうね
その日のことを今でも憶えています
だって、その愛人(既にその時点で籍を入れていたので、戸籍上では継母なのですが)に、私はこう言われました
『今日から私も○○○〇なの。よろしくね、偽物の○○さん』って
言っている意味が分かりますか?
籍を入れたことにより、苗字も下の名前も私と同姓同名の名前になった愛人(断固として母とは呼べません!)
姉も弟も、祖父母もその現実を受け入れられなくて、結局は家に住まわせないようにボイコットしましたけどね(笑)
でも去年まで、この愛人、私の実家の籍に入ってました
父が去年倒れた時に、私から『籍を抜いて下さい』と直談判したのですよ
祖父母の遺産が父にはあり、それを愛人に渡したくなくて
学校の書類やら公的書類やら、両親の名前を書く欄があるやつ、本当に嫌でした
だって、『ここ間違ってますよ?』と必ず言われるからです
『間違ってません、同姓同名なんです』と説明することすら拷問でした
父は特定の女性を大事にすることができない性分で、これまでにも十数人…もっといるかもしれませんが、年中発情しているオス猿と同じで、父に『家庭』というものは持てないと今でも思ってます
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