第二話『麻導薬草と団子』
大きな図体もあってか、
爺さんの音速の手刀を、利き手とは逆のチョキ(角度はギャルピである)で挟んで受け止めるし、婆さんとの潜水息止めバトルにおいては、婆さんの自己最高記録22分22秒を大幅に上回る、24分03秒という鬼強いスコアで、勝利している。
「婆さんや、
「爺さんや、あーしもそう思っとった。どうせ拾った子や、〈デビルズ・アイランド〉にやって、悪魔倒してもらって、ついでに金銀財宝取ってきてもらおかね? これで老後も安心じゃ」
爺さんと婆さんは、〈デビルズ・アイランド〉への桃太派遣に際し、最低限の食料と称して、庭に生えた
「おい、
婆さんは、
「なんだ
「もう一個いっとこかな、いや二個、いや三個!」
「食っとけ食っとけ。どうせタダや」
爺さんは
「てか、
「(完璧な腹式呼吸で)もうだいぶ歳やからなぁ! ワシはもう甘いもんも欲しくならへんのや!! 最近は! なぁ? 婆さんや!!!」
「(ハイ
爺さんと婆さんは、老人には不相応な馬鹿でかい声で、そう言った。
「おっけ、ならあと三個残ったやつ、持って行くわ。じゃ、行ってきまーす」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます