第3話
「牧本さんって肌本当に綺麗だよねー、お手入れってどうしているの?」
「私は特にしていないですよ?その、色々つけてしまうと逆に荒れてしまうので日焼け止めくらいです」
「えーうそ!それでこんな綺麗なの!?」
何回か聞いた牧本さんの美肌の秘訣。
ちなみに言っていることは事実だ。
牧本さんは家でも気を抜けば日焼けで真っ赤になるらしく、基本はインドア趣味である時以外は外出はしない。
下手に出歩くとめちゃくちゃスカウト来るからな。
それを断れず、巻き戻しを何度も発動させていたし。
学校では牧本さんにぐいぐいくる不届き者はいないが外では別。
ワンチャンあるんじゃないかって勘違いしている奴らが数えきれないほどいる。
「牧本さん、少しいい?」
緊張した表情の男子生徒、確か隣のクラスのサッカー部員。
牧本さんは頷くと2人で何処かに去ってしまう。
◇ ◇ ◇
しばらくして。
「牧本さん、聞いていいかな、今のってもしかして……」
「あはは……」
誤魔化すように笑うけれど、俺は何があったか知っている。
延べ38回。
それが牧本さんと男子生徒がいなくなってからのタイムリープ。
ちなみに3回目くらいで気付かれない様にダッシュで着いて行った。
「ごめんなしゅい!!」
盛大に噛み、そして何故か顔面から地面へずっこける。
何故こける。
だが、どうやら38回目で上手く断れたようだ。
「牧本さん大丈夫?凄い疲れた顔だけど……」
そりゃあ37回も噛んでこければ精神はぼろぼろだろうなぁ。
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