第7話「3Pする?」
事後、私は多栄と色々話したかったけど、二人とも疲れすぎていた。どうせ、明日は土曜日だ。週末に特にやることもない私たちは、大体は他に誰もいない私の家でダラダラしていた。ひょっとしたら多栄はこないかも、と、一瞬思ったけど、いつもよりちょっと遅れてやっぱりやって来た。
二人とも何をやらないといけないか、というか何を話さないといけないかは分かっていたけど、何となく話しにくくて私からは切り出せなかった。こういう時は、私はいつも多栄の直截さを頼りにしていた。案の定、彼女から切り出してくれたけど、彼女の言葉は全く想像していないものだった…
瞬間、私は理解できず、「はぁ?」とキレ気味に言い返してしまった…
彼女は一瞬驚いたようだったが、自分の言い間違えに気がついたようで、
「ごめんごめん、3人で付き合う?って言おうと思ってた」と言って笑っていた…
彼女の話を聞いてみて言いたいことは分かったのだが、私はそれよりも彼女がやけに楽しそうなことに気になった。経緯はともかく、クラスの男女3人が3P的なことをしてしまって、この後の気まずい空気をどうするか、と考えるのが普通だと思う。
だけど多栄は、なんか宝くじにでも当たったかのように、はしゃいでいた。
曰く、Hがあんなに気持ちいいとは思わなかった
曰く、私たち3人なら仲も良いし、特に私と多栄は親友だから取り合いみたいなことにならないと思う
曰く、というか私と気兼ねなく彼氏の話が出来るのは嬉しい
前からこいつは頭が湧いているとは思っていたが、本当にヤバい奴だった…
ダメだこいつ…早く何とかしないと…
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