第4話「えっと…私は?」

始めては緊張して楽しくないとか痛いだけと聞いていたのだけど、私の場合はバッチリ盛り上がってしまった。前技の段階で何回もいかされていたので、しっかり濡れていた。小学生の時から一人でしていたのだけど、自分でするより遥かに気持ちが良かった。


そうしたら、宮沢が「もうこれで良くない?」とか言ってきた。確かに、今回の事は彼に経験があることを「証明」するためにやっていたのだから、もう十分と言えば十分だ。ここまでやっておいて何を冷静なことを言ってるんだと腹が立ったが、相手は涼しい顔をしている。こっちが何もしていないのだから当然か…というか、こいつはそもそも理性の権化みたいな男だった…


だがしかし、自分の性欲を満たしつつ、少しは相手にも苦労?してほしくて、最後までしてもらうことにした。


でも、私の考えは浅かった…考えたら前技だけでこれだけ気持ちいいのだから、挿れられたらヤバいことは当たり前だ…相手も感じているかとか確認する余裕もなく、何度も何度もイかされてしまった…


「もう分かっただろ」と言われて終わったのだが、こちらは体が痙攣していて反応することもできなかった。そうしたら、宮沢は毛布で私の露出した下半身を隠して、ペットボトルの水を飲ましてくれて、顔の汗も拭いてくれた。今更ながら、ああこいつは本当に慣れてるんだな…と悲しくなってきた…私は初めてだったのに、コイツにとっては何回もやってきたことなんだな…


なんか涙が出てきそうだったので汗を拭くふりをして誤魔化していると、「えっと、そろそろ帰るけど…」とか言ってきた。向こうはいつの間にか、崩れた服をきちんと着直している。もうやることは十分にやったのだから、こっちが引き止める理由もない。なんと言おうか迷っていると、口を開いたのは多栄だった…


私は、彼女の事を完全に忘れていた…

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