第3話
平成に誕生しました。母も祖父母も大層可愛がってくれたそうです。でも、顔はあまり可愛くなくて、真っ赤なほっぺたは肩につきそうなくらいもちっとしてて、目も開いてるか分からない状態でした。祖父は将来結婚できないのではないかと心配したそうです。
そこから、少しずつ成長していき、母方の祖父母に野球観戦に連れて行ってもらったり、近くの川に釣りに連れて行ってもらったり、コスモスの畑やイチョウの木を見に行ったり、サーカスに連れて行ってもらったのは今でも覚えています。祖父と二人で近くのショッピングセンターでプリクラを撮りましたが、祖父の顔がいつもよりキリッとしていたのは今でも残っています。
そんな母方の祖父ですが、大のお酒好きで、祖母には厳しく、喧嘩っ早く、声は大きいし、
子供の私がおしゃれなヒールを履くことなんて言語道断で、スカートもダメでした。そんな祖父が嫌いだけど、本当に嫌いにはなれませんでした。私が怪我しないための配慮であったり、家族のことを1番熱く考えている人だったからです。今でも苦手ですが、少しずつ私も大人になり上手に流せるようになって来ました。
父方の祖父は、とても優しくていつもマクドナルドに連れて行ってくれり、本屋さんで漫画を買ってくれました。たまに、相撲ごっこをしたり、壁を登って、上から驚かせた時は危ないからと怒られました。父方の祖母は早くに亡くなっていて母も会ったことはないそうですが、優しい方だったそうです。祖父とは、遠くの公園に家族と行ったり、数え切れないくらいのお出かけをしました。
雑種の犬を飼っていて、よく脱走するのですが、ビビリなのでいつも家の裏に隠れてましたが、私には大好きで可愛いお兄ちゃんでした。
お散歩にも行きましたね、高いヒールをお下がりでももらったのが嬉しく走って転んで怪我と捻挫をしてましたね。
そのお散歩も少し怖かったけど、犬の頼もしいお兄ちゃんがいたからできた事だと思います。
父方の祖父ですが、お風呂場で転倒して、病院に運ばれました。そのまま施術になりICUでの入院生活に加え長く患っていた透析も、両方でした。辛かったと思います、何度も脱走を企てて看護師さんから話を聞きました。私達家族も前のように戻りたいけど、今はまだその段階ではなかったので笑いながら皆で病院に遊びに行くような形で乗り越えようとしてました。母も叔母も父もどのレベルか知っていたと思いますが、中学生だった私は多分呑気にしか考えてなかったことと思います。
入院生活の中で一度外出許可がおりました。祖父もかなり喜んでいて、久しぶりに軽トラで本会に連れて行ってあげるよって言ってくれて泣きそうになりました。結局叔母の運転でコンビニへ行き、かわいいポーチが付録についたものを選びました。もしかしたら、最後のお泊まりかもしれないので、皆で一緒に寝ました。
そして、次の日また病院へ戻りました。
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