よん
風邪
第7話
八雲さんが二泊三日のお泊まり出張に出たその日の内に、双子が風邪を引いて熱を出した。
これまでにも何度も風邪を引いて熱もだしてるんだけど…いつもはどちらか片方で、二人一緒に熱が出るなんてなかった。
八雲さんも居てくれて、風邪を引いてない方の面倒を見てくれてたから、あたしは看病に集中出来てたんだけど……。
ずっと、グズって夜泣きした一日目。
今日もまだ熱が下がらず、グズってるんだけど…
「…うっケホッ!!うっわぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!!」
「ケホッケホッ!!ふっふぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!!」
グズリが本格的に泣き出してしまった。
「どうしたの?八千流、ハイド。体痛い?」
「「うっぁぁぁぁん!!!!」」
ダメだ…わからない。
昨日から寝てないあたしの頭は上手に働いてくれなくて。
二人がなんで泣いてるのか全くわからない。
どうしたら良いんだろう……。
二人の体を交互に摩りながら、途方にくれる。
薬も飲んで、熱も昨日よりは高くない。
咳も落ち着いてきてるのに、どうして……?
八雲さん……。
仕事の邪魔になってはならないと八雲さんには二人が風邪を引いたことは言ってない。
どうしたら…。
「「うわぁぁぁぁんっ!!」」
「ねぇ…二人ともどうしたの?どこ…か…苦し……」
言葉が出ない。
上手くいかない。
もうっっ!!
我慢の限界で、あたしも泣いてしまう一歩手前って時に。
ピンポーン!!
チャイムが鳴った。
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