【ねこどす！】『名探偵ねこどす』

第三話「インナーの真実を追え！」

レディム帝国の集会室は、いつもの平和な午後のひとときを過ごしていた。

大きな窓から差し込む柔らかな陽光の中、お気に入りのハンモックでくつろぐねこどすの耳に、突然の叫び声が響き渡った。

「ﾑ!!!」

声の主は、レディムの神祖として知られるひくおさん。

普段は穏やかな表情の彼が、集会室の壁に書かれた落書きを見つめ、

その表情は一変して海原雄山のごとく厳かさを帯びていた。

「どうしたニャ？」ねこどすは、ハンモックから身を乗り出した。

その仕草は、まるで麻雀の決定的な一打を見逃すまいとするかのようだった。

壁には「レディムのインナーはいいぞ」

という落書きが鮮やかな青色で書かれていた。

ひくおさんは腕を組み、

まるで美食家が究極の料理を前にしたような真剣な表情で言った。

「これは重大な問題だ。ﾑ!!!」

部屋にはしくらいさん、だみんちゃん、どねさんがいた。

ミリッツさんは全自動シャンプーの旅に出ており不在だった。

部屋の隅では、いつものようにBirdが静かに佇んでいる。

「この落書き、誰が書いたのか調査する必要があるニャ」

ねこどすは探偵モードに切り替わった。

その目は、麻雀の局面を読むかのように鋭く光っていた。

「ﾑ!!!」ひくおさんは厳かに頷いた。

「インナーとは、単なる下着ではない。それは魂の象徴であり、キャラクターの本質なのだ。軽々しく扱われてはならん。ﾑ!!!」

ねこどすは落書きを詳しく調べ始めた。

文字の特徴、使用されたペンの種類、そして書かれた角度まで。

まるで麻雀の手牌を読むように慎重に分析する。

「みなさん、アリバイはあるニャ？」

ねこどすは部屋にいる全員に尋ねた。

しくらいさんは

「VRChatでフレンドと会っていました。ログも残っています」と答え、

だみんちゃんは「配信の準備をしてました。編集ソフトの履歴で確認できます」

と言う。

どねさんは「アバターの調整中でした。Unityの作業履歴があります」と主張した。

「ふむ」ねこどすは、壁の近くに落ちていた青いペンを拾い上げた。

「これは決定的な証拠になるニャ。このペンの持ち主が分かれば...」

ひくおさんは「ﾑ!!!」と唸りながら、まるで美食評論家のように分析を始めた。

「インナーについて語るなら、まず素材から。シルクか綿か、それとも最新の機能性素材か。そして縫製、デザイン、そして何より魂の込め方まで。全てが重要なのだ。ﾑ!!!」

突然、部屋の隅でBirdが小さく動いた。

ねこどすの鋭い目がその動きを捉える。

「Bird、何か知っているニャ？」

Birdは首を傾げるだけで、何も答えない。

「分かったニャ！」

ねこどすは勝負師のような表情で宣言した。

「犯人は...」

その時、ドアが開き、全自動シャンプーの旅から帰ってきたミリッツさんが入ってきた。

髪は驚くほどふわふわで輝いている。

「ただいま！あ、みんな何をしてるの？...あ、私の青ペン見なかった？」

部屋が静まり返る中、ねこどすは優しく微笑んだ。

「ミリッツさん、このペンのことニャ？実は...」

ミリッツさんは申し訳なさそうに説明し始めた。

旅立つ前、レディムの新しいデザインを考えていた時に、つい感動のあまり壁に書いてしまったという。

「インナーのデザインを考えていたら、あまりにも素晴らしいアイデアが浮かんで...つい、興奮して...」

ひくおさんは深く頷いた。

「ﾑ!!!その情熱、素晴らしい。インナーへの愛は、時として理性を超えることもある。それこそがレディムの真髄だ。ﾑ!!!」

事件は解決し、ひくおさんは海原雄山のごとく厳かに語り始めた。

「インナーとは、見えない部分だからこそ、魂を込めねばならぬ。それは着る者の自信となり、キャラクターの核となる。ﾑ!!!」

しくらいさんは

「でも、壁に落書きするのはマズいですよね...」と小声で言った。

だみんちゃんは

「でも、みんなでインナーについて真剣に考える機会になりましたね」

と前向きに捉えた。

どねさんは「私も新しいインナーデザイン、考えてみようかな...」

と目を輝かせた。

ねこどすはハンモックに戻りながら考えた。

時には、情熱が思わぬ形で表現されることもある。

それは麻雀で思わぬ役が完成するようなものかもしれない。

予想外の展開が、新たな発見をもたらすこともある。

「みんな、これを機にレディムのインナーについて、もっと深く考えてみるのはどうニャ？」

ねこどすは提案した。

ひくおさんは

「ﾑ!!!素晴らしい提案だ。インナーは単なる衣服ではない。それは魂の表現なのだ。ﾑ!!!」

と熱く語った。

部屋の中は、インナーについての熱い議論で盛り上がり始めた。

ミリッツさんは壁の落書きを消しながら、新しいデザインのアイデアを皆に説明し始めた。

...そう、名探偵ねこどすの日常は、

今日もまた予想外の展開で彩られていくのだった。

一見些細な出来事が、大きな創造性と情熱を呼び起こすこともある。

それはまさに、麻雀で小さな手牌の変化が大きな役を生み出すようなものだ。

部屋の隅のBirdは、この騒動をただ静かに見守っていた。

そして夕暮れの光の中、ひくおさんの「ﾑ!!!」という声だけが、真実の重みを伝えるように響いていた。

インナーを通じて、キャラクターの本質を探求する旅は、

まだ始まったばかりなのかもしれない。