幼馴染ができちゃったっぽいって相談してきたんですけど⁉︎そりゃそうでしょ…君たちお泊まりしすぎなんよ…

猫の集会

できた⁉︎

 うおー‼︎

 

 

 オレは雄叫びをあげました。

 

 

 だって…目を覚ましたら幼馴染の由紀乃がオレの顔覗き込んでたんだもん。

 

 

「な、なにしてんだよ⁉︎」

 

「ふふ。おはよう、和希〜。今日はゆうきと初デートだからぁ洋服これでどうかなってみてもらいたくて♡」

 

 なんて言ってきたんですよ…。

 

 

 知らんがな…。

 

 そんな幼馴染と、その彼氏とのデートなんて正直オレは、どうでもいい。

 

 というわけで、オレはもう一度そっと目を閉じた。

 

「ねー、寝ないでよ〜」

 

 …

 

「あー…真っ暗だわ。前ぜんっぜん見えねーからごめんなー」

 

 と、オレは由紀乃のデート服を直視致しませんでした。

 

 

「キャッ、スカートがおっこちちゃったぁ」

 

 

 ⁉︎

 

 ガバッと起き上がりオレは凝視した。

 

「ウッソ〜ん、和希は本当に変態ちゃん♡」

 

 

 …

 

 騙された。

 

 なのでまたふて寝いたしましたとも。

 

 

「ねぇ、起きてよー。どうかな?洋服」

 

「知らん。早く行かないと遅れるよ」

 

「あーそう。じゃいってきまーす」

 

 由紀乃は、渋々お出かけしました。

 

 

 まったく…

 

 由紀乃ってば、なにを呑気にデートなんてしよるんですかね?

 

 てか、彼氏とかいつのまに作ったんよ⁉︎

 

 

 まったく人の気も知らないでさー…。

 

 

 オレは長年、由紀乃が好きだったんだけど…いつのまにか由紀乃に彼氏ができていらっしゃいました。

 

 

 高校別々だし、仕方ないか。

 

 

 

 そんな由紀乃は、今までどっちかというと女友達が少なくボッチ気味だった。

 

 でも高校生になってからは、ゆうきのおかげで充実しているって喜んでいた。

 

 

 由紀乃がボッチにならないってことは、ゆうきとやらに感謝なんだけど…

 

 

 付き合わなくてもよくない⁉︎

 

 オレだって由紀乃が好きだったっていうの‼︎

 

 

 …まぁでも、気持ち伝えなかったオレが悪いんよね。

 

 

 そんなこんなで、月日が流れても相変わらず由紀乃は、ゆうきと仲がいいらしい。

 

 

 お泊まりしあう仲だって…

 

 

 そんなん…聞きたくないっすよ。

 

 でもさー、幼馴染だからどこからともなく本人じゃなくても情報が流れてくるんよねー。

 

 親同士仲良いし…

 

 でさ、由紀乃はお泊まりばっかりしてるみたい、とかさ聞きたくなくてもベラベラ話してくるんよねー…うちの親はさ。

 

 

 

 

 そんなある日、由紀乃がいきなりオレの部屋で、

「あのさ…できちゃったかも」

 

 なんていうんです‼︎

 

 

 はぁ⁉︎

 

 高校生の分際でなにしとるんよ⁉︎

 

 お泊まりばっかりしとるからやろうに…

 

 

「え、それゆうきにいったんか?」

 

「ううん…言えないし、聞けない…怖くて」

 

 なんていうんです‼︎

 

 あんなことやそんなことしてんだから、言えんだろ‼︎

 

 言えないって…さ…

 

 こわくて言えないって…なんなんよ⁇

 

 なら、そんなことすんなよってわけでは⁇

 

 

「由紀乃は、どうしたい?」

「わたしは…できないで欲しい。」

 

 …

 

 そういうことじゃない。

 

「あの…そうじゃなくて…」

「わかってるよ。幸せを願ってないわけじゃないの。でも…」

 

「オレがなんとかする」

「え、でも…学校違うし…わたしがもっと大人になれば…いいんだけど…」

 

「大丈夫だよ。オレが由紀乃の納得いく結果にしてやるから。」

 

 この時オレは、とりあえず勉強頑張っといてよかったなって思った。

 

 たとえ彼氏が産むなって言っても、由紀乃が産みたいなら、オレが守ってやるんだ。

 

 いいところに就職して、絶対守ってやりたい‼︎

 

 

「とりあえず彼氏に合わせてよ」

 

「え…まだ彼氏かわからないし…」

 

 オレは由紀乃の言葉に怒りを覚えた。

 

 

 はぁ⁉︎

 

 彼氏じゃないの⁉︎

 

 そんなことしといて遊びでしたーってなるわけねーだろう‼︎

 

 あったら速攻でぶん殴ってやる。

 

 

「とりあえず電話して呼び出そう。」

 

 

 力なく頷く由紀乃。

 

 

 そして、電話したらあと少しでこちらに着くとのことだった。

 

 

 でさ、来たのは…女の子だった。

 

 

 ⁉︎

 

 は?姉?

 

 何⁉︎

 

 だれ⁇ってなったよね。

 

 まさか…ゆうきってやつのホンカノじゃねーだろーな?

 

 

 そしたら、まさかのゆうきですって名乗りましたね…。

 

 

 ん?

 

 ん⁉︎

 

 は?

 

 

 えっ⁉︎

 

 どうなってんだかさっぱりわかんねーけど、由紀乃が恐る恐るゆうきと名乗る女の子にこんなことを言っていた。

 

 

「ゆうき…もしかして彼氏…できた?」

 ってね‼︎

 

 

 できたって彼氏かい‼︎

 

 そんでもって、ゆうきって女の子だったんかい‼︎

 

 オレはてっきりゆうきって男と由紀乃が付き合ってて、赤ちゃんできたって思っとったんだが?

 

 

 するとゆうきとやらが、

「うん…実は彼氏できた。でも、由紀乃とは親友だから…だからこれからも仲良くしたいよ?」

 って、親友宣言されていた。

 

 

 …

 

 えっとー…とりあえずよかったね。

 

「あの、それで…そちらの方は?」

 

 オレに視線が向けられた。

 

 

「あー、オレは由紀乃の幼馴染です」

「そうなんですね!噂通りのかたって感じですね」

 と、にっこりするゆうき…とやら。

 

 

 噂通りって…なんっすか⁉︎

 

 わかんないけど、二人の友情が深まってよかったっぽい。

 

 ゆうきさんが帰り、ホッとしているような由紀乃。

 

 

「よ、よかったな。」

「うん。でも…学校ではボッチじゃないけどクリスマスは、ボッチ決定だなー。人間って欲がでちゃってダメだね。親友と彼氏どっちとる?わたしじゃないんだ?って嫉妬しちゃうかも…」

 なんてしょげていた。

 

 

 そりゃ、親友できたら嬉しいもんな。

 

 

「由紀乃は、親友に憧れてたからな。まぁ、でもいいじゃん。クリスマスは、いつも通りオレと過ごそうぜ。てか、由紀乃も彼氏作ればいいんだよ、なぁ由紀乃…オレにしなよ。大切にするからさ。」

 

「えっ?」

「オレ、ずっと由紀乃はゆうきって彼氏がいるんだって勘違いしてたわ。でも、違うんなら、オレ立候補する。由紀乃が好きだ」

 

 って、真剣に告白をした。

 

 そしたら由紀乃は、

「今日一日で、親友とも深くなれたし彼氏もできた」

 って微笑んだ。

 

 その笑顔があんまりかわいいから、

「なら、今からオレとも深い関係になる?」

 って言ったら、

「うん」

 っていうんですよ?

 

 かわいすぎるでしょ‼︎

 

 だから、もう…オレは思わず暴走してしまうところでしたよ。

 

 

 しかし‼︎

 

 理性とやらが働き出してくれてセーフでしたとも。

 

 

「まて、焦りは禁物だ。やっぱりじっくりコトコト愛を煮詰めようぜ。これからよろしくね、由紀乃」

「うん、よろしくお願いします♡」

 

 これからゆっくりと深い関係を築いていきたいと思います!

 

 

 

 

 おしまい♡

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