7/23 ヘンゼルとグレーテル?

視界の片隅に、毬栗が落ちていた。未だ青く、しかし半分程度見慣れた茶色にやわやわと染まっている。夏と栗。馴染みのない組み合わせに目を丸くしていると、その先、これまたその先に、道に沿うように青い栗がぽつりぽつりと落ちているのが見えた。まるで、誰かがどこかへ誘っているようだ、と思った。それを辿った先には、一体何があったのだろうか。……帰らなければならなかったから、辿らなかったけれど。

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