第3話 理不尽

小学生になって1番最初に覚えたことは

理不尽だった。


小学校に入る頃には母はスナックへ働きに行き顔を合わせる時間も少なくなっていた。


その中でも忘れもしない 1年10組

僕の通っていた小学校は俗に言うマンモス校でいろんな生徒がいた。

小学校にあがる前から親戚の影響、母親が私に普通の子を演出させるために買い与えたゲーム

おかげでしっかりヲタク街道を歩みつつあった。

僕が小学生だった時代はヲタクはイジメの格好の餌食だった。


好きな物を好きと言えば気持ち悪い。

N菌が移るぞ〜!!とバイキン呼ばわりは当たり前。


階段から突き落とされては笑われ

トイレ清掃の班になれば掃除で使ったあとのバケツの水を思いっきりかけられ

しまいには頭に液体のりをかけられることもあった。


そんな環境にいたら誰だって滅入ってしまうだろう。

だが、僕には頼れる存在がその時誰1人としていなかったのだ。


母は

「虐められる原因を作ったお前が悪い。学校に行け。」

と、毎朝学校に行かなくては行けないストレスでトイレで嘔吐く僕に言い放った。


兄ももちろんヲタクだったが、人付き合いが得意で明るい性格だった為イジメを受けることはなく楽しそうに学校へ行っていた。


ニコニコと学校へ行く優秀な兄

行きたくないと駄々をこねるダメな妹


母の中で僕と兄の差は開き

兄も僕を見下すようになっていった。

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