第176話

それは私は慧悟さんを好きだから。




こうしてほんの少し合わせただけでも、心を捕まれたように惹きつけるのは彼だけ。




顕司さんの時にはないこの感覚は、慧悟さんにしか感じない…………







『慧悟さん…たくさんキスして?』




「ああ、勿論だ。俺を忘れられ無い様、お前の身体に刻み直す………」





激しくて熱くて、何もかも奪い尽くすようなキスをもたらす彼に




私はただ翻弄されてしまう。





頭にもやがかかったみたいに……




身体は真ん中のあたりが甘美に疼きしびれ





心が朦朧とする………

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