第5話 移住後4年目
移住してから早いもので4年目を迎える。まだ私のきゅうりを仕入れて自分の会社で作りましたといって販売し消費者を騙している一流農業法人は倒産していないようである。私はこの農業法人に仕入れられるのが嫌なので、全量買い取りの出荷先へシフトチェンジをすることにした。直売時へ並べると、誰が購入したかわからないのでその農業法人が個人的に仕入れて、会社の売上に入れるなんてことも容易だからである。そんなことは目に見えている上でのシフトチェンジだった。これは一応気分よく進めることができ、野菜から花へ段階的に栽培するものを変えていったのである。そうすることによって、一流農業法人は私の作ったものを仕入れることはできなくなり、よくわからない他人の作ったものを仕入れて販売することになる。自分で作って売ればいいものを、栽培技術の未熟なせいで、自分では作ることができないのである。私のことをアホにして喜んでいる連中にろくなものはいない。そういえば、最近納得のいく話を聞いた。自分を応援してくれる人間というのは、自分よりレベルが高い人間であり、ありがたい存在である。自分と協力してくれる人間は自分と同じレベルの人間。つまり、自分と同じ境遇にあるとか、自分と同じことで困っているなど話がかみ合う。最後に自分のことをアホにして喜んでくる人間。こんなのに費やす時間はもったいない。人生は時間が限られている。いつ死ぬかは知らないが、死ぬのは決まっている。なので、有限な時間をそのような連中のために費やすのは非常にもったいないことなのだと。頭の中ではわかっていても、そういう連中は暇なので、しょーもない輩をかましにくる。その時、考えてみればよい。こんなのの相手をしているほど自分は暇なのかと。相手は暇すぎて、相手して頂戴と来ているだけであって、私が相手にするほどの人間ではない。
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