喫茶室長と道具係と懐かしプリン

「ごちそうさまでした」

「おそまつさまー。道具係さんは見た目通り、いっぱい食べる系男子なんだねー。またご飯炊き直さなきゃ」

「ごめんね。つぎからは、ごはんじゃなくて、ケーキをいっぱいたのむから」

「うーん、ケーキ作り足すよりご飯炊くほうが手間としては楽なので、今後もご飯おかわりしといて欲しいかもー。っていうか、お腹空いてるときに甘いの大丈夫なん?」

「まんぷくになるのには、かわらないからねえ」

「へー。じゃあ、次からはお湯でも出して飲ませちゃおうっかなー。お腹いっぱいになるのには、変わらないもんねー?」

「あ、うそうそ。おいしいもので、まんぷくになりたいなあ」

「デスヨネー。そんな慌てなくても、冗談だからー。大体、力仕事する人がお湯だけで空腹紛らわせるとか無いっしょ。ちゃんと栄養摂らなきゃじゃん?」

「ふふ、たしかに。おこめたべないと、ちからがでないね」

「そうだそうだ。元気のないときは、とりま米くっとけって話。あとはお肉。興が乗ったらスイーツね。ってことで、食後のデザートのプリンもサービスゥ」

「わあい、やったね。ありがとう」

「惚れた?」

「ほれた、ほれた」

「じゃあ今後ともどーぞご贔屓に。よそで外食したらジェラっちゃうからねー」

「わあ、あいがおもいねえ」

「劇団員の体調管理も、うちの仕事の内ですからー。医食同源、ご飯は体をつくるものだし、うちの目の黒いうちは適当なもんは食わせないぞー」

「きみのめは、あかいよ? カラコンとか、いれてるんでしょう?」

「ものの例えなー」

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