異世界召喚のハズレ者

ウツロギ

第1話ハズレ者

俺は昔から他者ほかとは何かが違った。

それを隠してきた。

例えば友達と思える存在がいないのに浮かないように友達役の人を近くに置いたり、自分の利益を考えて他者をおとりにしたりした。

何気ない会話をし、何気ない景色を見て過ごしてきた。

これからもそれがよかった。

そうしたかった。

そんな何気ない日常が壊れたのはあの日からだ。

たった一つの出来事でいとも簡単に壊れ去ってしまった。







俺はいつも通り教室の窓から景色を見ていた。

クラスメイトの声がうるさいのでノイキャンイヤホンで好きな音楽を爆音で流してボーっとしてた。

まぶしい。

誰だよ教室でライト使って遊んでんのは。

振り返るとそこは…



知らない場所だった。



「よく召喚に応じてくれた‼異界の勇者たちよ!」


なんだこいつ

ぶくぶく太りやがって

指輪もネックレスも宝石だらけじゃねぇか

っていうか俺のイヤホンどこ行った?

あ、あった

「勇者ってどういうことだよ」

えっと誰だっけあいつ

たしかクラスで1番の陽キャだな…多分

この空気でよく話せるな

みんな混乱してるぞ

「勇者とは魔王を倒す者のことだ!君たちには魔王の討伐を依頼したい」

さらにざわつく

…今召喚って言ったか?

それって誘拐だよな

周りの様子は…あダメだ勇者って聞いて浮かれてる

「ではステータスの鑑定をいたしますので1列にお並びください」

近くにいた老人が何か持って言ってる

あれでステータスを計るのか

自分では見れないのか?

念じてみた

視界になにか出てきた

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ステータス

名前:倦山うみやま 悠真ゆうま

年齢:16

称号:「異世界人」「召喚者」

Lv,1

MP:30

Strength:20

Defense:1

Speed:10

Stamina:10

スキル:「隠蔽Lv,7」「気配察知Lv,2」「速読」「異言語理解」「ステータス閲覧(自身)」「大罪之種"怠慢"」

_____________________________________

これどんな効果があるか分かりにくいな

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ステータス

名前:倦山うみやま 悠真ゆうま

年齢:16

称号:

「異世界人」…異世界から来た者に与えられる称号

「召喚者」…召喚されたものに与えられる称号

|Lv,1

|MP:30

|Strength:20

|Defense:1

|Speed:10

|Stamina:10

スキル:

「隠蔽Lv,7」…他者から情報を隠蔽できる。ただし鑑定レベルが上回れば無効化される。召喚前の熟練度により自動習得。

「気配察知Lv,2」…気配を察知できる。ただし隠密レベルが上回れば察知できない。召喚前の熟練度により自動習得。

「速読Lv,2」…文を早く読める。召喚前の熟練度により自動習得。

「異言語理解」…全言語が分かるようになる。召喚時に付与。

「ステータス閲覧(自身)」…自身のステータスを閲覧できる。召喚時に付与。

「大罪之種"怠慢"Lv,1」…■■■■■■■■■■

_____________________________________

…よく分からん

とりあえず隠蔽しておこう

_____________________________________

ステータス

名前:倦山うみやま 悠真ゆうま

年齢:16

称号:「異世界人」「召喚者」

Lv,1

MP:30

Strength:20

Defense:1

Speed:10

Stamina:10

スキル:「隠蔽Lv,7(隠蔽中)」「気配察知Lv,2」「速読」「異言語理解」「ステータス閲覧"自身"」「大罪之種"怠慢"(隠蔽中)」

_____________________________________

「おい倦山、ボーっとしてないで次お前だぞ」

もう俺か

「ありがとう斎藤君」

「田中だよ俺は」

田中だったか

「そんな気はしてた」

「嘘つけ」

そんなこんなで自分の番らしい

並ぶように言った老人とはまた違うなんかの教会のお偉いさんみたいな老人が鑑定するらしい

「えーっと君のスキルは"気配察知"と"速読"か…特別なスキルが一切ないな」

やばい、利用価値無しと判断されたときにその後どうなるか考えてなかった

「この場合衣食住は…」

「なんだと?お前を養うような財力はない。この城から出t」

「陛下、それは少しばかり酷かと」

おーナイス宰相っぽい人

「だったら金さえあればいいだろ。銀貨1枚やるから出てけ!」

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追い出された

銀貨1枚入った袋と一緒に

ちょっと頭が追い付かないから整理すると、


             異世界にクラスごと召喚

                  ↓

                城から追放


うん、そんなに整理するほどのことでもなかったわ

まぁ追放されてよかったかもしれない

あんな身勝手な王の下につくとろくなことが無い気がする


うん、とっとと職に就こう

王がいたってことはここはおそらく王城…王都と呼ばれるところか

とりあえず歩き回ってみよう

情報収集だ

人間は何日かは食べずにも生きられるし、最悪食べ物は後回しでいい

気配察知のおかげでざわついている中でも小鳥の鳴き声まで聞こえる

ただ頭が痛い

情報処理が追い付いていないのか?

…収まってきた

いつもの片頭痛か

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

冒険者?

異世界物定番だな

でも俺の身体能力ではできるはずもない

人とかかわらずに森とかで暮らすか?

でも元都民だぞ

上手く暮らせるのか?

住み込みで働けるところは…


「おう、にーちゃん見ない顔だな出稼ぎか?」

平民が敬語を使うのは違和感があるか?

「まぁそんなところ。どっかで住み込みで働けねーかな」

「それならうちのばぁちゃんがあそこの武器屋を右に曲がってまっすぐ行ったところにあるブドウ畑管理してるんだが…年でな多分働かせてもらえると思うぞ」

「おーありがとな」

「なんかあったらエドリックの紹介って言えよ」

「りょーかい」

上手くいけば働けるか

あー働きたくねー

俺はまだ高校生だぞ

親の金かじっててもいい年齢だぞ

なんか無性にムカついてきた

っといけないいけない

ここの人にあたるのは筋違いだな

とりま行くか

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異世界召喚のハズレ者 ウツロギ @uturogi_1015

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