第4話

薫緑は、飲み物を口に運びながら、顔を上げた。公園の木々の間から差し込む太陽の光が、鮮やかな黄色や金色の粒となって空気の中に浮かんでいる。


太陽の光は、噴水の水面にも反射してキラキラと輝き、星屑のように散りばめられている。時折、水しぶきが光を受けて虹を描き、その光景が目に焼きついた。薫緑は、そんな光景を静かに見守りながら、もう一口、飲み物を口にした。飲み物が喉を通るたびに、身体の中に広がる清々しさが心地よかった。


太陽が、やや眩しさも感じさせる。薫緑は目を細めながら光の中に浮かぶ景色を見つめ、手で顔をかざす。肌に触れる陽射しは温かく、そしてどこか懐かしい感じがした。顔を向けた先には、緑の葉が光に透けて、生命の色合いを見せている。葉は宝石のように輝く瞬間、薫緑は、また飲み物に口をつけた。


飲み物が心地よく、ひと息つくと、太陽の光を少し避けるようにして木陰に身体を寄せた。木々の葉がそよぐ音と共に、そこから入ってくる風が、太陽の眩しさを少し和らげてくれた。頭上の葉が風に揺れるたびに、心に小さな隙間が創られるようだった。


太陽の光を感じながら、主人公は飲み物を楽しんでいた。その味は、甘く、ほのかな香りが鼻を抜けていく。太陽の光と木陰の闇が対照的な要素として調和し無理がなかった。


公園の周囲の音は、鳥のさえずりや遠くで聞こえる川のせせらぎに混ざり合う。主人公は目を閉じ、飲み物を飲みながら、その静かな世界に浸る。太陽の温かさ、風のささやき。薫緑は、飲み物が残り少なくなったのを感じて、最後の一口を味わう。水の質量が喉に残り、その余韻が心地よく続いていた。太陽が照らす景色を見ながら、外に出てきて、こんなに静かな幸せを感じられるのは、きっと偶然ではなく、ちょっとした勇気を出してここに来たことが、こんな静かな幸福をもたらしてくれたのだろう。心の中に、自分に優しくするような温かい気持ちが生まれるのだった。

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