三章:ゲート・オブ・ザ・フォービドゥン

時間が経つにつれ、がらどんどんの心には疑念が募り始めた。


「いったい、どんなふうに書いとると言うんや……?」


好奇心に勝てなくなったがらどんどんは、そっと襖の前に立つ。そして、ついに我慢できず、勢いよく襖を開けた。


そこには――全裸で正座しながらキーボードを叩き続ける男の姿があった。


「……やはりモノノ怪の類であったか!?」


ぴのこは冷たい目でがらどんどんを見上げ、フッと鼻で笑った。

「見ちゃったねぇ。見ちまったねぇ。こういう設定だとわかってて開けたんだろ? この猪突猛進ボーイ」


「お前、最初からワイを騙すつもりで……」


「うっせえな、感謝されるどころか疑われるとか最悪だぜ。まあもういいや。見たからには覚悟してもらう。お前も太刀を抜け、生きるか死ぬかを決めようや」



「では、こちらも抜かねば無作法というもの……!」

がらどんどんもそれに応えるように静かに服を脱ぎ、己の「太刀」を鍛え上げた。

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