詩 教室の隅の女の子は魔法使いでした

仲仁へび(旧:離久)

第1話



「僕が通っている学校には、魔女がいる」


「その魔女は、普段はとても目立たない生徒なんだけど」


「とある夜の日にだけ、真の姿にもどるんだ」


 誰も目を向けない 教室の隅

 ひっそりと息をする 君


 頼りなげな視線を窓の外に向けて

 今日は何を考えているのだろう


 小さな世界を生きている

 何かを知ったような気で


 でも狭い世界で生きている

 限られた情報で王様を気取っている


 誰も目を向けない 教室の隅

 魔女になる君はまるで別人


 君の光が 世界を照らす

 つまらない日常をほんの少しだけ

 暖かくしてくれた


「どちらが本当の君なのか分からない」


「でもそんな事はどうでも良いんだ」


「だって僕はもう、君に惹かれているのだから」


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

詩 教室の隅の女の子は魔法使いでした 仲仁へび(旧:離久) @howaito3032

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ