第2話『あけおめ! 恐怖の大王からのお年玉』

 人間にんげんたちは文明ぶんめいきずき、地上を発展させた。

 あらゆる生き物の頂点ちょうてんに立った人間は、この世界を牛耳ぎゅうじる存在となった。

 好き勝手に自然を破壊はかいし、動植物の命をうばい、母なる地球を侵食しんしょくしていく。

 目にあま行為こういを繰り返す人間たち——。

 そんな人類に天誅てんちゅうを下すべく、ある日、その事件は起こった。


──ゴゴゴゴゴゴッ!


 空から恐怖の大王が降って来たのだ。

 予兆よちょうはあった。空は曇天どんてんおおわれ、昼間だというのに夜のように真っ暗だった。明らかな異変いへんがそこにはあった。しかし、その原因が何であるのか、気が付いた時には遅かった——。雲間くもまから突如とつじょそれは姿を現したのである。


「やっほー!」

 目をつぶってしまうようなまばゆい光とともに、巨大な隕石いんせきかたまりが地上に向かって落下らっかしてきたのである。


──ドガァアァアンッ!


 恐怖の大王が地面に激突げきとつしたことで、地球は致命的ちめいてきなダメージをうことになる。大爆発が起こり、発生した衝撃波しょうげきはがすべてをたおした。あちこちから噴煙ふんえんが上がり、世界に築かれたありとあらゆるものが崩壊ほうかいしていった──。

 繁栄はんえいした文明は消え去り、恐怖の大王は地上のあらゆる生物の命を奪った。


 しかも、それだけにとどまらない。


 大津波が発生し、世界は水に包まれた。

 水位が上がったことで気候も変動し、氷河期が訪れる。

──かと思えば、あるところではフィルターを通さない直の太陽光に当てられ、灼熱しゃくねつの大地が生まれる。

 異常気象いじょうきしょう──。


 そんな世紀末せいきまつ──過酷かこくな環境下でも、人間たちはしぶとく生き残っていた。


 しかし──地球崩壊、人間の文明がすたれたことにより潜んでいたモンスターが次々と現れる。

 そして、地上はモンスターたちの支配下に置かれ——残された人類たちの命にも危険が及ぶことになるのであった。

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