第3話 ギルド
会ってから一年が経過した。
俺らは、輸送クエストや討伐クエストをこなしどうにか生活していた。
一時期は家を買えるほど貯まった。(250万)
でもルナがことごとく借金するから消えていく。
輸送品を破壊したり村にドラゴンをつれてきたりと、お金(借金)を稼ぐ大柱だ。
「…飛んだ天才(天災)を仲間にしてしまった。」
必要なお金は大金貨30枚(300万)。
残り3枚というところまできた。
あと何回かクエストを完了すれば自分で事業を始めれる。
そんなことを考えている中、事件は動いていた。
緑あふれる平原には草が豊富でいろんな動物が住んでいた。
平原に小さな黒い光を放つビー玉のようなものが浮いていた。
動物たちは逃げ出し、平和だったはずの平原は霧に覆われた。
「パチン」と音が鳴ったと同時に爆発の衝撃が走る。
大きなクレーターが開き魔法陣を纏う者は倒れた。
俺らは今日もクエストのため隣街に向かっていた。
前から煙が上がっているのが見える。
焚き火にしては大きすぎる。
俺とルナは警戒しつつ煙の方角へ向かった。
茂った森をこえたあたりに大きなクレーターが空いていた。
杖を持った少女がしゃがんでいる。
ルナが飛び出し彼女に聞いた
「大丈夫ですか?」
よくよく見るとそこにいたのは少女であった。
彼女の手は震えていて、肌が赤くなっていた。
大火傷を負っていることにやっと気づいた。
遠吠えがあたりに響く。
オオカミに囲まれ俺らは気づくこれは罠だったことに。
あえて彼女を生かしておいて俺らを引き寄せたのだ。
「ルナ、オオカミは頼んだぞ」
ルナは剣をさやから取り出す。
剣士とはいえ俺らを守りつつオオカミ20匹を相手にするのはキツイ。
「加護よ、現れよ。そして二人を守りたまえ」
ルナは詠唱を唱え、精霊を召喚された。
女性剣士の精霊が出てきた。
戦闘はそのまま続行される。
オオカミのボスが牙でルナを襲う。
攻撃を受けた瞬間、バキンっと剣が折れた。
あり得ない、一年前s級モンスターを倒した剣が。
「ルナ引け」
危ないこのままだとルナも死ぬ。
どうしよう、ボスオオカミに歯が立たない。
これが詰みってやつか、嫌だ絶対やだ。
少女が目を覚まし、触れた声で言った
「守護…術式…炎海。展開」
足元から魔法陣が出現し辺りを囲い火の海にした。
オオカミは全速力でどっか行ってしまった。
火の海は一瞬で消える。
「生き残ったのか?」
自問した。
急いで彼女を馬車に乗せ、街へ向かった。
街に着き、急いで近くのギルドへ行った。
体を冷やし、状態悪化を防ぐ魔法と治癒魔法をかけてもらった。
医者入った。
「安静にしていたら大丈夫だ」
「それより、フェルナンドくんどうしてこうなったんだね?」
医者にこれまでのことをいった。
それを知った、医者は驚く。
「守護魔法…炎海?聞いたことないな」
ルナも同じく頭を傾げていた。
「守護魔法は基本的に水もしくは結界の技が多いが火は聞いたことがない。」
「私も聞いたことないわ」
そんなことは置いておいて彼女がなぜそこにいたのか何があったのか疑問は増えるばかりであった。
翌日私は、家事や看護の手伝いをした。
ルナも手伝いをしていた。(過去形)
野菜じゃなくて台所を切ったり、布団を干さずに燃やしたりでギルドの姉さんに胸ぐらを掴まれて柱にしばられてたな。手伝い以前の話だな。
「火で炙ったら早く乾くかなって思って」
「そもそも煙臭くて寝れないだろ」
カウンターからすごい顔でルナを監視しているが仕方ないね。
治癒魔法と聞くと即座に再生して跡形もなくなるイメージがあると思うがそれは違う。
治癒魔法はあくまで再生能力を二、三倍にするだけなのだ。
傷跡はちゃんと残る。
夕方。
「フェルナンドこっちにきてくれ」
とギルド姉さんが私を呼んだ。
部屋に入ると医者が彼女の頭に巻いていた包帯を取っていた。
少女に医者は質問した。
「診察を始める前にいろいろ質問させてくれ、僕らが話す言語は分かるか?」
「....」
彼女は話を聞こえていないように微動もしなかった。
医者は悩み混んだ。
「…話してるのは分かるけど…」
と少女は初めて口を開いた。
「そうかそれならよかった」
医者は診察を始めた。
「目は正常に動いているな。光に対する反応も良好だ。脈は安定している。外傷も大体治ってる。名前は言える?」
「…」
医者は優しく聞く。
「じゃーここに来るまでのことは覚えてる?」
「部分的には、...暗闇の中、急に雷が雨のように落ちてきてどうにかしてぬけようとしたら、なんだろう、その後は思い出せない。ただそこにいるお兄さんが声をかけてきて...」
「そうか」と医者はうなずいた
別の部屋に移り医者と話した。
彼女は重度の記憶障害であることを告げられる。
「直す方法はないのですか。」
「…一つあるかもしれない、それはまほうによる記憶障害で起こっている場合だ。魔法によるものなら術式が邪魔しているからその術式を取り外せばいい」
「魔法と術式…?」
なんの関係性があるんだ。
「フェルナンドくん、君は魔法について知らないようだから説明しよう。
魔法の原理なのだが、この世界には魔素と言うものがあって、どんなものでも少量入っているのだ、大気中水中地中全てにだ、それを貯めて放出する魔法これがきほんだ。
ここで勘違いする人が多いからここで言うが「放出=魔法」ではない。
それはただ魔素をだしているだけだ、その魔素を変換することでファイヤーボールなどの魔法を作り出せるのだ。その変換に使われるが術式である。(わかりやすく言うとプログラミング的なもの)
多分じゃが魔法を発動した後になんらかのトラブルで脳内に術式が入ったのだろう。」
「…」
「わからないのも無理はない」
「俺の知り合いに魔術士がいるからそいつを訪ねるのがいい、術式が原因なら彼が治してくれるだろう。」
目を覚まして数日が経った。
少女は、見違えるほど綺麗になった。
実験で失敗した博士のような髪は輝く白い髪になり、髪で良く見えなかった顔は天使のように可愛かった。
ボロボロの服は直してもらい。
輝きが戻っていた。
名前は、ミレアにとりあえずした。
あの話以降調べたら、その魔術師は町を三つ越えた王都にいるらしい。
(100kmの道のり休まず歩きで行くと30時間かかる)
遠い。
俺は今、旅の準備をしている。
ミレアは2階から「ドンドンドン」と走りながら降りてきた。
「フェルナンド、屋台に参ろうじゃないか」
「ハイハイわかりました、ちょっと待ってね」
元気良すぎて俺の体がついていかない。まだ21だけど、親の言っていた意味がわかった気がする。
医者はこっそり笑っていた。
そんな時ギルドの裏口からノックがした。
「はーい」とドアを開ける。
なんか腹部に当たった。
じわじわと痛くなっていく。
今何が起こってるんだ?、刃物!
「失礼するよ兄ちゃん」
そう言って盗賊3人が入ってきた。
ミレアは大丈夫かな、隠れてるかな?。
心配しながら俺は倒れた。
その数分後ルナが戻ってきて盗賊を倒し、俺を応急処置をしたらしい。僕以外は全員無事だった。
<詳細情報>
大金貨=中金貨2枚
中金貨1枚=小金貨5枚
小金貨1枚
=大銀貨2枚
=中銀貨10枚
=小銀貨20枚
=大銅貨100枚
=中銀貨200枚
=小銅貨1000枚
=大鉄貨幣2000枚
=中鉄貨幣10000枚
小金貨=1万円
小銅貨=約100円
中鉄貨幣=1円
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