第7話 道に出たので!

スキルと袋の中身を確認したので、これからは村や街を探して歩く事になる。


なんと俺の軍用スコップの持つ部分の先に方位磁石が付いていた。

みんなに聞いて南を目指す!


俺は妹にこっそりと伝える。

(鑑定して金になりそうな物が合ったら探してくれ)

(分かったよ、やってみる)

(ただ魔力は気をつけてくれ、もしかしたら使いすぎで倒れるかもしれないからね)

一回にどれ位にMPが減るか試しておかないと、使いすぎで倒れられても困るからね。


そして少し経った頃に森を抜けて草原に出る、遠くに馬車が見える。

「お兄ちゃん見て見て馬車が通って行く、きっと道があるよ!」

俺達は急いで馬車が見える方に行くけど、馬車は遥か彼方に言ってしまった。


「道があった事に良しとしよう、後はどちらに行くかだね」

馬車を追うか、それとも馬車が来た方に行くかだな。


「あのー意見を言って良いですか?」

さだ君が手を上げて、何かを言いたそうだ。


「どうぞ、何か気づいたことが有りますか?」

俺の問いかけにさだ君は。

「恐らくは、馬車が行く方向に何かあると思います、日が頂点近くですしこれから暮れるなら馬車は何か村や街を目指しているはずですよ」

確かに結構歩いたし、お腹が空くのでお昼かもしれない、なら夕方までに村や街に向かって行っただろうと予想する。


「では馬車を追うでどうですか?」

「私は賛成」

「私も」

女性陣が賛成したのでさだ君はホットしている、もう少し自信を持って発言して良いからね、俺は心でさだ君に言っておく。


そして歩き出す、道は結構広く、馬車がすれ違える幅は楽にある。

俺達が歩いていると、背後から馬の走る音がする、俺達は道の端に寄ってその馬が通り過ぎるのを待つ。


5頭の馬が近づいて来て通り過ぎようとする時に、一頭の馬が止まる。


そして馬上の人が訪ねて来る。

「君達馬車が通らなかったかい?」


俺が代表で答える。

「少し前に走って行きましたよ」

俺の答に。

「情報ありがとう、では」

また馬と馬上の人は走って行く(姫様)と言ってね。


「姫様だって、何かあったのかな?」

「私達には関係ない事よ、それよりも先を急ぎましょう!日が暮れる前に何処かに着かないと、本当にサバイバルキットのお世話になるわよ」

ミドリさんが冷静に言って来るので、俺も頷き先を急ぐ。


そして夕暮れになる頃、馬車と馬の死骸がある所に着く。

「此処で戦いがあったんだろうか?」


ふと森の方を見ると音がする。

「あれこの馬は確かさっき会った馬よね」

誰も乗っていない馬が、森からこちらに歩いて来る。


「可哀想ね、傷があるわよ」

ミドリさんが馬を見て傷を指さし俺達に言ってくる。


「そうだね、ただ馬の傷薬は無いよね」

みんな流石にサバイバルキットに薬は無い。


「お兄ちゃんアレを試しても良いかな?」

あれって、魔法の事か!確かにヒールやキュアは使える様だけどあの2人にも教えて良いのか?


「お二人さん、これから妹がやる事は黙っていて欲しい、もしかするとそれが原因で俺達が襲われる事になるかもしれないからね」

さだ君とミドリさんはお互いに頷く。


「黙っているわよ、絶対に喋らないわよ、だって何も能力の無い私がこの世界で生きて行くのには、2人と仲良くして行かないといけないものね!」

「俺も喋らないと違う」

2人に確認したので、妹に許可を出す。










  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る