2. オカルト研究会

 大学のオカルト研究会の設立者、

リーダーで2回生の井村遥香いむらはるかは好奇心旺盛で行動的。

153㎝と小柄でショートカット、ちょこまかと動き回り、男の子みたいな容姿から「鼠小僧」とネーミングされている。


 同じく同好会の大森美羽おおもりみわは遥香の親友であり、現実主義で冷静沈着、オカルトには懐疑的かいぎてきだが、ズルズルと遥香に引きずられるように会に参加していた。


 その美羽の幼馴染で、美羽に引きずられるように参加している古川大樹ふるかわだいきは写真部に所属しながらオカルト研究会と兼部するかたちとなっている。

 3人は、心霊現象や超常現象などの情報を収集したり、時には噂の場所へ訪れ、月1回発行される新聞部の記事に掲載してもらいながら、会員を集め「部」に昇格出来るようにと、ゆるくがんばっていた。


 余った時間などでホラー映画観賞会なども企画し、びびりまくる大樹をからかうのも楽しみの一つとなっていた。

実のところ大樹はホラー映画が大の苦手であり、182㎝の大きな体に似合わず超怖がりな面がたまらなくツボにはまる。


「大樹の昨日の悲鳴は最高だったよね!」


 思い出すだけで笑いがこみあげてくる遥香は、机をトントン叩きながら必死にこらえていた。


「うるせーわぁ!!」


 顔を真っ赤にした大樹は口をとがらせ、すねてしまった。


「誰でも苦手なものはあるから・・・ぐぷぷ、大樹をからかわないの遥香・・・  ぐっぷぷぷ・・・」


 大樹は美羽をゆるく羽交い絞めにしながらも、今度は耳までもが真っ赤になっている。


「ぎゃぁぁぁぁ― ― ― ― ― ―つ!!」


 二人は昨日の大樹が怖がる様子を再現をしながら、にぎやかに今後の予定を立てたり、噂の屋敷の調査に必要な道具などをピックアップしていた。





 


 

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る