第3話
12歳になると、僕は養子に出された。
しかもとある有名財閥の社長夫妻の元に。
ある日突然家にやってきて、こう告げられたのだ。
「今日から私たちと一緒に住もう。私達には君が必要なんだ。ぜひ我が家に来てほしい」と。
僕は「行く」と即答し、次の日から僕は姓が変わった。
それから僕は、跡継ぎとして迎えられ、日々優しく接してもらえながら過ごしていった。
そんな義両親には娘さんがいて、僕の義妹になった。
のだけど……
義妹の名前はひより。一個下だ。彼女は財閥令嬢らしく文武両道でおまけにかなり美人で人気も高い非の打ち所がない子だ。
ただ……
「おはよう」
「おはようございます……」
「今日もいい天気だね」
「そうですね」
「最近困ったことはない?」
「特にありません」
「あぁそう」
なぜか僕に冷たい。僕が来てからずっと。
もしかしたら急に現れた僕を快く思ってないのかもと思って
「やっぱりいない方がいいよね」と言うと、
「……」
何も言わない。
やっぱり嫌われている。
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