戦略
@Lian56
戦略
種だか目だか知らないが
動物にはそれぞれ神様がいた。
彼らの目標はただ1つ
産めよ増やせよ地に満ちよ。
豚の神は考えていた。
どうすれば我らを増やせるか。
獰猛で戦闘力は高いが、
他にでかいものもいるし、
雑食で食料を確保しようにも、
面積あたりの個数としての効率が
あんまり良くない。
豚の神は最近うまいことやってる
人の神の被造物に目をつけた。
知恵というのはなかなか効率的だ。
面積当たりの個体数が豚よりかなりいい。
ただ真似をしての知恵はどうもダメだ。
ネアンデルタールが殺されたのをみて
安易な追随は種そのものを
なくすのが分かった。
うまいことやりやがったな。
そこで豚の神は人を種族反映の
道具にすることにした。
全体の数%(そこそこ多いが)を
人に殺させることで世話をさせることにした。
人は豚のために環境を整え、
食料を準備し、外敵を追い払い、
医学、さらに増やす効率まで上げてくれた。
もちろんこちらも美味しくなるように
進化に力を貸す。
人にさらに欲望を与え、
さらなる調理法を生み出させるなど、
いろいろな方法で働きかけた。
豚の神を真似た神も多かった。
豚の神のうまい方法に逆に人の神は妬んだ。
「人はパンのみに生きるにあらず」
「豚は不浄の生き物」
こういった考えを人に吹き込んだが、
「いやでもうまいし」
と制御はうまくいかず、逆に考えの違いで
人同士で殺し合う始末。
歴史を重ねるほど人の豚への思いは強くなり、
人類にとって豚はなくては
ならない存在となった。
今や人の神が勝ったのか、
豚の神が勝ったのか、
単純なスコアの上では
分からないほどになった。
ハンバーグはうまいなっていう話。
戦略 @Lian56
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