第三章:母さんへの反抗

その夜、ぼくはついに母さんに言った。


「母さん、ぼくは父さんみたいにはなれない。それに、なりたいとも思わない!」


母さんは驚いたような顔をして立ち上がった。

「ぴのた、あんた何言うてるんや!父さんの才能を継ぐのはあんたしかおらんのに!」


「父さんはそんなこと望んでなかったよ!」

ぼくは父さんのノートパソコンを突きつけた。その中には、父さんが最後に残したメモがあった。


「誰かに求められるのは嬉しいけど、好きなことをやるには、自分で決める覚悟が必要だ。」


母さんはそのメモを読み、黙り込んだ。そしてしばらくして、ぼくに視線を向けた。


「ぴのこはん…そんなこと思ってたんやなぁ。」


母さんの目から涙が一筋流れた。

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