第二章 不可解な写真

 桜ノ宮女子高等学校のキャンパスは、秋の訪れを告げる風が吹き抜ける午後、生徒たちの笑顔と活気で満ちていました。放課後、フォトクラブの部室では部員たちが今日撮影した写真を見せ合っていました。


「優子さん、これ見て! 校舎の裏で撮ったんだけど、なんかいい感じに撮れたよ!」宏美が興奮気味に優子にカメラを見せました。


 優子は宏美のカメラの画面をのぞき込みながら、少し首をかしげました。「確かに、光の具合がすごく神秘的だね。でも、この二人は誰?」


 画面には、校舎の影で抱き合う二人の女子高生が映っていました。しかし、その二人の顔や制服は優子には見覚えがありませんでした。


「え、知らないの? 彼女たち、私たちの学年にいるわけじゃないかな。見たことないな…」宏美もまた、画面の中の女子高生たちを見て困惑していました。


「うーん、私も見たことないわ。他の部員にも聞いてみようか。」


 二人はその写真を持って、部室にいた他の部員たちに尋ね回りましたが、誰一人としてその女子高生たちを知る者はいませんでした。不思議に思った優子は、写真をさらに詳しく見ることにしました。


「これ、本当にうちの学校の制服?」優子が疑問を投げかけると、部員たちは皆で制服のディテールを確認しました。


「違う…これはうちの学校のものとはちょっと違うね。でも、どこかで見たことあるような…」


「そうね、どこか懐かしい感じがする。でも、なぜこんな写真が撮れたのかしら?」優子は深く考え込みました。一方、宏美は写真を撮った時の状況を思い出そうとしていました。


「あの時はただ、校舎の裏で面白い光が差しているのを見て、パシャッと撮っただけなんだけど…特に変わったことはしてないよ。」


「不思議ね…。これはもっと調べてみる必要があるわね。」


 そう決めた優子は、部員たちにこの写真の謎を解明するためのプロジェクトを提案しました。「この写真の真実を突き止めるため、みんなで力を合わせよう。」


 部員たちは一致団結して、この不可解な写真が何を意味しているのか、その秘密を解き明かすことに挑戦することにしました。そして、その謎解きが彼女たちをさらに奇妙な事件へと導いていくことになるのでした。

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