　静かな朝、東京の小さな教会にタケルの同僚や友人たちが集まっていた。彼の遺体は白い布に覆われ、祭壇の上に安置されている。ロッキーもまた、タケルの棺のそばにじっと座っており、その瞳には深い悲しみが浮かんでいた。

　参列者たちは一人ずつ前に進み、タケルに別れを告げる。タケルの上司である斉藤警部が前に出て、静かに話し始めた。

「タケルはただの刑事ではなかった。彼は真の正義を追求する心強い戦士でした。私たちの安全のために、最後まで戦い続けた彼を、我々は決して忘れません。」

　斉藤警部の言葉に涙を流す人々がいた。彼の言葉が終わると、ロッキーがゆっくりと前に歩み出る。彼は口にくわえていた小さな木の十字架を、タケルの棺の上にそっと置いた。

　その十字架は、タケルとロッキーが一緒に訪れた山で拾ったものだった。それは彼らの絆を象徴しているかのように、棺の上で静かに輝いていた。

　突然、教会の外から微かな雷鳴のような音が聞こえ、教会内が一瞬、明るく照らされた。参列者たちが驚いて外を見ると、空は晴れ渡り、雨は一滴も落ちていなかった。

　その時、十字架が自然に燃え始め、炎が静かにタケルの棺を囲むように燃え上がった。驚きと恐怖で誰もが言葉を失う中、炎の中から謎の人物が現れた。彼は黒いコートを着ており、顔は影に隠れて見えなかった。

「彼に力を貸そう。」

　謎の人物の声が響き渡り、教会内に新たな緊張が走った。ロッキーはその人物を警戒しつつも、タケルのためならと感じていた。

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