第4話  現実世界

秋菜が「文也?あんたがいない間に、色々あって大変だったんだからね?」と文也に返事を返した。

文也が「え?悪かったな。俺も異世界で色々あってさ?」と秋菜に駄々を捏ねた。

秋菜が「もう、全くこれだから、男っちゅーのは、面倒臭いのよ。私の話も聞かないし」と文也に対してやんなって居た。

隆太が「お?文也じゃん。ははは」と笑って文也の側にやって来た。

秋菜が「文也、知り合いなの?」と文也に尋ねると、文也が「そうだな。俺の小学校の時の友達だよ。隆太」と隆太を紹介した。

隆太が「隆太です。初めまして」と軽くお辞儀をすると、秋菜が「あぁ、初めまして。私は秋菜です。本当に文也とは友達なんですね?意外です」と目をまん丸くしていた。

隆太が「やだな?そんなにかしこまらないでよ」と苦笑いを浮かべた。

文也が「んで?最近はどうなんだ?」と隆太に笑いかけた。

隆太は「それが…、俺にもよく分からないんだけど、文也が何か言い掛けようとして夢から覚めるのを何度か見たんだよな?正夢かな」と不思議そうに首を傾げていた。

文也が「さぁーな?夢ならそんなに重要じゃないんじゃないか?」と隆太に返事を返した。

隆太が「そうだよな?でも、ちょっと気になって文也の所に来てみたんだ。そしたら、全然、今までと雰囲気や喋り方が変わらないのな?」と笑って見せた。

秋菜が「じゃ、私はこれでお先失礼します」と手を振り帰って行った。

文也が「じゃーな?」と秋菜に対して、手を振り返した。

隆太が「で?最近は、何があったのさ?」と文也に訊ねた。

文也が「あぁ、異世界に行ったんだよな?まさかの冒険物の旅みたいだった」と隆太に話し掛けた。

隆太が「へー、そうなのか?まさかの冒険物のゲーム世界だろう?俺も一度行ってみたいな」と文也に話をすると、文也が「お前が行ったんじゃ、話がこの先ごちゃごちゃになるから辞めておいた方が良い」と隆太の誘いを断った。

隆太が「ちぇっ、おもしろくねぇの」と石を蹴って帰って行った。

文也が「全くアイツはアレから殆ど変わらないな」と隆太を横目にして想って居た。

文也が家に入ろうとすると「あなた、本当に異世界に居たの?」と小さな女の子が、こちらを見て訪ねてきた。

文也が「そうだけど?」と声を掛けると、小さな女の子が「じゃ、この黒い穴は何?」と話し掛けて来た。

文也が「それは、異世界の物。君は?」と訊ねたら、小さな女の子が「私は、アレスタリアよ」と文也の返事に答えた。

文也は不思議な顔をして黒い穴の中へと入って行った。


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