第8話 あの人の隣
優子が「もも、何処にいるの?」とももを探していた。
ももが「此処だよ」と言った場所は、真っ暗くて何も見えない。
優子が「もも?」とももの名前を呼びながら起き上がった。
ももが「はい。なんかうなされて居たよ?」と優子を心配して居た。
優子が「夢で良かった」と額から冷や汗が出て来ていた。
ももは「どんな夢を見ていたのかは分からないけど、私は此処に居るから大丈夫だよ」と手を取って握りしめた。
「裕一郎さんとは、どうなっているの?」とももに訊ねると、
ももが「裕一郎さんとは、普通かな?うまく行っているとは言い難いけど」
と裕一郎の事で話をしながら上に視線を向けて話をした。
優子が「もう、どこにも行かないでよ?私、ももがいなくなったらどうやって生活していけば良いか分からないの」と凄く悲しそうにして居た。
ももが「大丈夫だって。私達は例え離れても、友達だからね」と笑顔で話し掛けた。
優子が「もも・・・。やっぱり、ももが私の友達で良かった」と涙を初めて見せた。
ももが「嫌だなー。そんな泣かないでよ」と優子に困惑していた。
ももは「ね?ね?今度さ、一緒に写真撮らない?」と優子を誘って三脚とカメラで写真を撮りにキャンプに出掛けた。
優子が「あのさ、ももに本当に好きな人が出来たら、私一人になっちゃうんだね」と寂しそうにももを見た。
ももが「え、そうかな?私はいつでも、来て貰っても大丈夫だよ」と笑顔で優子を見ていた。
優子が「本当にあれから変わらないね。ももは」とももに微笑んでいた。
ももが「うふふ、ありがとう」と優子の優しい手が、ももの髪の毛を優しく撫でた。
和良が「優子?優子じゃないか?久しぶりだな」と優子に笑顔を見せた。
優子が「和良?あれから、全然見かけなかったから心配をしていたよ」と和良の手を触った。
ももが「知り合い?」と優子に尋ねた。
和良が「あ、俺は和良。優子の昔の友達さ。それで君は?」とももに聞いた。
ももが「あ、申し遅れました。私は優子の親友のももです」とお辞儀をした。
和良が「そうか。凄く優しそうな人で良かった」とももに安堵の表情を浮かべた。
優子が「何で?」と聞くと、和良が「それがさ、今まできつい人ばかりで
笑う事もなければ、俺には優しくしてくれないんだ」と話を始めた。
優子が「ああ、それでか?てっきり、悪い人とばかり付き合っているのかと思った」と和良と楽しそうに会話をしていた。
ももが「優子にも優しくて頼りになる人が居て良かった」と微笑んでいた。
優子が「ま、腐れ縁だけどね」とやれやれと言った様子を見せた。
ももが「私は真剣に将来、幸せになれるように裕一郎さんと話し合うかな?」
とボソッと優子に話をした。
優子が「寂しいけど、私達はいつだって親友よ」とももに話をして二人は別れた。
ももは裕一郎と結婚をして、優子は和良と同棲生活を始めたのだった。
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